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失敗と挫折は何が違う?目標達成の挫折ポイントを紹介

この記事では、目標達成における挫折理由についてお伝えしていきます。

失敗パターンを想定することは成功確率を高めるため、予習としてここにある情報を取り入れてみてください。

目次
  1. 失敗と挫折の違い
  2. 大まかな目標達成の挫折パターン
  3. 大まかな目標達成の流れ
  4. 目標設定段階での挫折5選
  5. 計画策定段階での挫折5選
  6. 実行初期段階での挫折5選
  7. 実行後期段階での挫折5選
  8. 目標達成に挫折しないための自己投資
  9. まとめ

失敗と挫折の違い

目標達成を目指すとき、失敗と挫折が異なることに注意しましょう。

一般的な失敗とは、仮説検証で得られる結果の1つのことです。

目標を達成することが成功だとすると、失敗はその通過点の1つに過ぎません。

1度の挑戦で成功することもありますが、たいていは1つの成功をするためにいくつもの失敗経験が必要です。

失敗とはネガティブなものではなく、成功に一歩近づいた証になるポジティブなものだといえます。

対して挫折は、目標達成への挑戦自体をやめることです。

忘却や自己効力感の低下などの理由により、目標を追うことを先延ばし、または諦めてしまいます。

挫折の多くは失敗体験として記憶され、自己肯定感や自己効力感を下げて次の挑戦意欲が失われる原因になります。

★挫折は失敗の下位概念
挫折は「私は〇〇をすれば目標達成の道のりを踏破できるだろう」という仮説検証による結果の1つだとも捉えられます。
挫折も失敗の1つですが、設定した目標に対する検証なのか、自身の目標達成能力に対する検証なのかに違いがあります。
・失敗:目標を達成するための仮説検証による結果、この方法では無理
・挫折:目標達成のステップを進めるための仮説検証による結果、私には無理

大まかな目標達成の挫折パターン

ここでは、目標達成に挫折するときの主なパターンについてお伝えしていきます。

パターン①:課題が分からない

課題が分からないとは、理想と現状を隔てるギャップが不明確な状態です。

解決すべき問題の検討がつかずに、現状に対する不満ばかりが募ります。

例.課題が分からないときの悩み
・モテたいが何をしたらいいか分からない
・大会で優勝したいが何のスキルを上げるべきか分からない
・親との関係性がギクシャクしているが原因はすべて親にある

課題が分からないとき、私たちはガムシャラな努力、または他責にする傾向があります。

それでも事態が改善しないときは、「自分には無理なんだ」と自己効力感が下がり目標を放棄することになるでしょう。

★課題を見つける方法
・要素分解:ゴールに近づくための要素を出してボトルネックを見つける
・情報収集:周囲の人や成功者に「何がうまくいけばゴールに近づくのか」を尋ねる
・一通り実行してみる:実際にやってみて「できること」「できないこと」を明確にしていく

パターン②:解決策が分からない

解決策が分からないとは、理想と現状を隔てるギャップを埋める方法が分からない状態です。

解決すべき問題の検討がついても、具体的な解決方法まで分かるとは限りません。

また、そもそも解くべき問題が間違っている可能性もあり、「早く答えが欲しい」と強いストレスを抱え続けます。

例.解決策が分からない心理と解決すべき課題への疑問
・どうしたら仕事に集中できるの?→本当に集中力が原因で稼げないの?
・どうしたら面白い文章を書けるの?→本当に文章がつまらないから読まれないの?
・どうしたらプレゼンで緊張せずに済むの?→本当に緊張しているから共感されないの?

ここでの厄介なところは、躓きやすい課題の多くに「確実な正解」がないことです。

状況やタイミング、人によって適した解決策が異なり、自分で自分に合った方法を見つけなければなりません。

多くの人は自分に合う方法を見つける過程で、リソースや意志が尽きて挫折してしまいます。

★解決策を見つける3ステップ
1.解決策を増やす:課題に有効な解決方法を複数用意する
2.解決策を選ぶ:用意した解決方法に優先順位をつける
3.解決策を検証する:高い優先順位の解決策から1つずつ試す

パターン③:計画を実行できない

計画を実行できないとは、やるべきことをやれない状態のことです。

これは主に、次の2つの原因に分類できます。

「知っている」から「できる」わけではないように、「できる」と「する」にも大きな隔たりがあります。

計画を実行できないときは、「できない」のか「やりたくない」のかを明確にすることから始めてみてください。

例.実行を阻むよくある抵抗感
・恥ずかしいから告白できない
・めんどくさくて勉強したくない
・バカにされそうで起業できない

パターン④:行動を継続できない

行動を継続できないとは、やるべきことを続けられない状態のことです。

モチベーションが主な原因と考えられがちですが、継続できない理由にはさまざまなものがあります。

例.よくある継続を阻む要因
・興味の消失:設定した目標への興味を失う
・モチベの低下:ワクワク感が低下して行動意欲が下がる
・結果への不安:失敗を恐れて行動意欲が下がる
・エネルギー不足:疲労により行動意欲が下がる
・失敗による挫折:強い失敗体験により行動意欲が下がる

仮説の検証には大量のデータが必要であり、それを手に入れるためにはコツコツと継続するしかありません。

しかし簡単な行動でも継続することは難しく、成功が約束されていない不確実な挑戦ではなおさら困難になります。

ダイエット・筋トレ・勉強でもわかるように、初動の行動量が多くとも1週間後にはゼロになってしまうものです。

★継続する方法
・欲しいと強く感じる
・緊急であると感じる
・自分にはできると感じる
・やらざるを得ない環境を作る
・実行しやすくなる習慣やルーティンを作る

大まかな目標達成の流れ

目標達成には大まかな流れがあり、この流れごとに躓きやすいポイントが存在します。

ここでは、目標達成の流れについてお伝えしていきます。

段階①:目標設定

まずは、目標を決める段階です。

設定する目標が自分にとって重要であるほど粘り強さが生まれ、危機感があるほど行動力が向上します。

★SMARTの法則(目標設定のフレームワーク)
・Specific(具体性):イメージが湧くような具体的な目標
・Measurable(測定可能):測定ができる数値化された目標
・Achievable(達成可能):今の自分でも達成可能で現実的な目標
・Relevant(関連性):目的と関連性の強い目標
・Time-based(期限):いつまでにやらければならないのかという期日

目標設定段階では、主に「本当にその目標を目指すべきか?」という疑問で歩みを止めやすいです。

「これがいいんだ!」と決断できないと、「機会が来たら本気になろう」と目標設定を先延ばしにしてしまうでしょう。

たしかに目標を吟味することは大切ですが、たいていの挑戦は後戻りや修正ができるものです。

目標設定で立ち止まっている期間が長いほど機会損失が増えるという側面もあるため、真剣になれど慎重になりすぎないことをおすすめします。

★目標の見つけ方
・現状の不満を言語化する
・他者への憧れを言語化する
・今よりも「より安く、より正しく、より早く、より楽に」を目指す

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段階②:計画策定

目標を決めたら、ゴールにたどり着くための地図となる計画を策定します。

「求める成果を得るためには何が必要で、どんな行動をいつ実施すべきか」という仮説を作りましょう。

★計画の立て方
1.目標を3~5つ程度に要素分解する
2.要素ごとに小目標を設定する
3.小目標を達成するための行動目標を設定する
4.スケジュールに「小目標+行動目標」をそれぞれ配置する

計画策定段階では、主に「本当にこれで達成できるのか?」という不安で歩みを止めやすいです。

ビジネスの世界では、この不安を取り除くことを目的に多額の自己投資をおこなうケースが多発しています。

しかし、計画はすべて仮説であり、どこを探しても100%の成功法則なんて存在しません。

不安によって立ち止まってしまう場合は、不安を消し去る努力だけではなく、不安を許容する努力もおこなってみてください。

不安を消す努力:商材を買う、答えを探す、成功者に尋ねる
不安を許容する努力:今の方法を信じて実行する、悩むことを先延ばしにする

★計画を立てることへの抵抗感
「計画通りに行動すること」に抵抗感を示し、思い付きの行動だけで成功を目指す人がいます。
そのような人は、「無計画による行動で成果が出るのか」という仮説を試してみるとよいかもしれません。
ただし、成果が出ない行動を続けるのは悪手です。
思い付きの行動をおこなう際は、それがどのような結果を生んだのかを明らかにして、修正や改善を試みてみましょう。

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段階③:実行初期

実行初期とは、計画の3割程度を実行しきるまでの期間です。

計画立てまで進められる人は多いですが、たいていこの実行初期で躓きます。

★感情の動き
・目標設定→実現する姿を想像してワクワク感が強い
・計画立て→いろんな仮説を思いついてワクワク感が強い
・実行初期→損失やリスクを実感して不安や恐怖が強まりワクワク感は低下する

実行初期段階では、主に「不安」「恐怖」「恒常性」により行動が止まります。

成功の保証がない挑戦に時間を割くべきかで悩み、現状でもいいのではないかと現状維持バイアスが強まるのです。

この段階を進むためには、「挑戦しないよりしたほうが利がある」というマインドを持つことが役に立ちます。

そのためにも、「挑戦によって失うもの」と「挑戦によって得られるもの」を多角的に評価して、都合の良い結論を導き出しましょう。

★挑戦による報酬と損失
報酬と損失を「見つけること」と「解釈すること」は別物です。
特に「報酬を見つけること」と「損失を正しく解釈すること」は難しいため、意識的に検討してみてください。
・見つけること:認知すること、発見すること、把握すること
・解釈すること:未来にどうつながるかを整理すること、大きさを区別すること

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段階④:実行後期

実行後期とは、ゴールまでの距離が残り3割程度ごろからの期間です。

実行初期を乗り越えたらあとはスムーズに進みやすいのですが、再び実行後期で立ち止まる人が増加します。

実行後期には、実行初期とは違った不安が生じるためです。

例.実行後期に生じやすい思考
・まだがんばらなきゃならないのか
・疲れた!もう何もがんばりたくない!!
・あとは事業を淡々と拡大していくだけか
・ここで失敗したら今までのすべてが無に帰してしまう…

実行後期段階では、主に「早く解放されたい欲求」により歩みを止める傾向があります。

手を抜いたり、決断できなくなったり症状はさまざまですが、いずれも計画とは異なる行動を取り始めるのです。

この段階を乗り越えるには、「今取り組んでいる目標の動機や目的を思い出す」とともに「次の目標設定」が役立ちます。

「今取り組んでいる目標は通過点の1つであり、この先にはさらにワクワクするものが待っている」と感じられると、目標を達成させることに対しての意欲が生まれやすくなるでしょう。

★手放したくない欲求
実行後期では「早く解放されたい欲求」だけではなく「手放したくない欲求」が歩みを止める原因になることがあります。
ゼロから作り上げたつながりや居場所、プロジェクトを手放したくない思いから、終わらせないためにゴール直前で寄り道したり止まったりするのです。
この欲求が生じたら、何が自分や他者にとって良い選択なのかを感情と思考を分けて考えてみてください。
そのためにも、自分が本当に大切にしたいことや願いを明確にすることが重要です。

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目標設定段階での挫折5選

ここでは、目標設定段階で遭遇しやすい挫折理由についてお伝えしていきます。

目標①:目標を1つに絞れない

私たちはたくさんの願望を持っています。

趣味も満喫したいし、お金も欲しいし、誰かの役に立ちたいし、他人が羨む成功を納めてもみたいし…

しかしすべてを同時に叶えることはできず、どれか1つの目標に絞らないとリソースが足りません。

そして、ではどれから叶えようかと悩み決められなくなり、目標設定を先延ばしにしてしまうのです

★明確にすると案外少ないこともある
人は3つ以上あると「たくさんある」と思考がパニックになり、比較検討できなくなります。
たくさんの目標があるのに選べないと感じたら、目標をリスト化してみましょう。

目標を1つに絞るためのコツは、「現在」ではなく「未来」を基準にすることです。

「いつまでにどうなっていて、どんな感情を味わいたいのか」を明確にして、そこにたどり着くための目標を選択してみましょう。

手を付ける順番の違いしかなく、どちらか片方しか叶えられないという選択は少ないものです。

もし「稼ぎたいけど自由な時間も欲しい」というような衝突する目標がある場合は、次のことを考えてみてください。

★複数の目標は持たないべきか?
一般的にはその期間で1つの目標に絞るべきだと言われていますが、何個の目標を持てるかはその人のリソースや資質によって異なります。
時間やお金のリソースがあっても、思考のリソースが足りないならあれもこれも悩んで行動が止まってしまうでしょう。
反対に、複数の目標を交互に取り組むことがよい気分転換になるという人もいます。
目標達成のスタイルは人さまざまであり、すべては仮説です。
目標を1つに絞れないときは、あえて複数の目標を同時に取り組んでみるという検証をするのもよいかもしれません。

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目標②:目標設定がなんだか苦しい

まじめな人ほど「一度設定した目標は達成しなければならない」と思い込み、目標設定にネガティブな印象を持つ傾向があります。

設定した目標によって人生が定められた感覚になり、無意味感ややらされている感を抱いてしまうのです。

例.「漫画家として生計を立てる」という目標への抵抗感
・喪失感:今のラクな人生を手放してまでがんばる必要はあるのかな?
・無意味感:漫画家を目指す人生でありそれ以上でもそれ以下でもない。私の人生からは可能性が失われた
・やらされている感:漫画家を目指すと決めたらそれ以外のことをすることが許されなくなる。目標はノルマであり達成しなければならない

しかし、目標は設定したから達成しなければならないものではなく、いつ放棄してもよいものです。

目標を「設定するorしない」と「変えるor変えない」は別の問題であり、一度設定した目標を変えてはならないというルールはありません。

目標設定自体に抵抗感があるときは、目標設定に対する思い込みを見つけてみてください。

その思い込みを検討し検証することで、「目標設定したほうが利があるかもしれない」と思える余地が生まれます。

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目標③:いつから始めるか決めたくない

自分の願望を言語化できても、その期日を決めることには抵抗感が生じます。

それを今から取り組まなければならないと実感して、目標達成の過程にある苦労をイメージしてしまうためです。

失敗や苦労を味わうことを回避するために、機会が来るまで目標設定を先延ばしにしようとします。

★決めておきたい2つの期日と抵抗感
・いつから取り組むのか:開始日を決めたくない、タイミングが来たらやろう
・いつまでに達成するのか:達成日を決めたくない、そのうち上手くいくだろう

「本当にやる」と決断するには、現状を手放せない理由を探ることが大切です。

現状こそが自分にとってのベストなのかもしれませんし、何かを恐れているからかもしれません。

本当に望んでいることを明確にするためにも、抵抗感の正体が何でそれは本当で重要なのかを確かめてみてください。

★小さく試そう
決断できずに立ち止まってしまう場合は、それを小さく試せないかを検討してみてください。
大きな決断であるほど、「やる」と決めるにはエネルギーが求められるためです。
決められない理由に目星をつけることで、試すべき小さな挑戦を判別できるようになります。
・大きな決断:会社を辞めて起業する!
・決断を妨げる不安:本当に私は稼げるのだろうか?
・小さな決断:ライティングスキルを使ってまずは100円稼いでみる!

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目標④:この目標を達成しても価値がない

ワクワクしながら目標を描いても、ふと我に返って無意味感に襲われることがあります。

「この目標を達成したからって幸せになれるの?」と疑い、達成する意味がないと現状維持を選ぼうとしてしまうのです。

★目標を疑うよくある思考例(それを得たところで…)
・別に大金を得たいわけではないから起業する意味はない
・どうせ痩せてもモテないのだからダイエットする意味はない
・能力が向上したってどうせトップにはなれないからがんばる意味はない

目標に価値を持つためには、「自分にとっての幸せ」に目星をつけ、「それを得るための1ピース」を目標にすることが重要です。

そこに誰がいて、自分は何をしており、どういう生活を送っているのかをイメージして、それに近づくための目標こそ自分にとっての価値のあるものになります。

ただし、自分の理想は仮説でしかないことに注意しなければなりません。

「今よりもそういう生き方や環境のほうがいいと思える」という程度のものであり、100%確実な理想は想像できないものです。

「歩んだ道のり」や「これから目指そうとする目的地」を定期的に検討しながら、理想の状態を実現していきましょう。

★得てから考えるのも1つの手
自分に必要か否かは、実際に得てみないと分からないものです。
何かを得るための努力をするときは、小さくてもいいのでまずはそれを試してみてください。
「私には必要ないな」と感じたら、他のものを得るためにリソースを割きましょう。
・得たいもの:自由な時間
・小さく試す:1カ月会社を休む
・感じたこと:ただ休むだけで何も起きなかった。むしろ人間としての自信を失った。疲れたから休みたかっただけで自由な時間を得てもやりたいことがないことに気づいた

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目標⑤:この目標は私には達成できないだろう

目標設定段階で挫折する最大の理由は、成功する自信がないことです。

「どうせ私には無理」と感じてしまい、目指す前に挑戦すること自体を諦めてしまいます。

★自信を失うよくある理由
・才能不足:私にはその才能がないから無理
・時間不足:その努力をする猶予がないから無理
・資金不足:道具をそろえるお金がないから無理
・他者比較:周りにはもっとすごい人がいるから無理

成功確率を検討することは、確かに大切です。

私たちのリソースは限られており、何にリソースを割り当てるかで人生が大きく変わるでしょう。

ただし、「成功する自信は主観的なものであること」と、「失敗しても得られるものがあること」という2つの見誤りやすいポイントに注意しなければなりません。

単なる思い込みで成功確率を低く見積っていることもありますし、挑戦が失敗しても次につながることもあります。

「失敗するから挑戦しない」と決めつけるのではなく、なぜ諦めようとしているのかをもう一度検討・検証してみてください。

★どれほど成功する確信があればGOを出せるのか
失敗しそうだから挑戦しないと決めるとき、どれほどの成功確率だったらGOを出せるのかを検討してみてください。
「現在の成功確率」と「GOを出すために必要な成功確率」のギャップを埋める努力をすることで、行動指針が立つこともあります。
仮に確実な成功を求めているのだとしたら、失敗を毛嫌いする理由こそと向き合うべきなのかもしれません。
1.70%の成功確率は欲しい
2.今は30%ぐらい
3.あと40%上げるにはどうすればいいのだろうか?

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計画策定段階での挫折5選

ここでは、計画策定段階で遭遇しやすい挫折理由についてお伝えしていきます。

計画①:方法がわからない

目標を設定したら、「方法が分からない」という壁が立ちふさがります。

ゴールまでの流れがイメージできないと「できる」と思えず、自分には無理だと諦めようとしてしまいます。

例.方法が分からないときに生じやすい悩み
・何をしたら目標達成できるの?
・何にリソースを配分すればいいの?
・どれくらいの時間や労力が必要なの?
・いいから誰か答えを早く教えてよ!!

方法とは「どんな課題を解決すれば目標達成できるのか」という仮説です。

方法を見つけるには「つくる」「教わる」「真似る」の3つの方法があり、持っているリソースによって取れる選択肢が限られます。

ただし、方法が分からないと感じたとき、本当に方法が分からないから躓いているとは限りません。

そもそも調べることに抵抗感があったり、確実な成功法則を探していたりして立ち止まっている場合もあります。

「方法が分からない」ことを理由に1ヶ月以上も立ち止まっているときは、動けない本当の原因を探ってみてください。

★イメージ方法の2タイプ
仮説をつくるときは「現状からゴールまでの大まかな流れ」をイメージする必要があります。
しかしこのイメージ方法は「逆算型」と「積上げ型」の2つのタイプに分かれ、自分にあったイメージ方法でないとうまく熟考できません。
考えがまとまらないときは、自分がどのタイプのイメージ方法がしっくりくるのかを検討してみてください。
・逆算型:ゴールから1つずつ手前に戻っていく考え方
→年商1千万円の1歩手前は「セールス」だ。その一歩手前は…
・積上げ型:現状から1つずつ前に進んでいく考え方
→年商1千万円に1歩近づくには「商品設計」だ。その一歩先は…

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計画②:計画を立てられて満足

何をすればいいのかが分かったら、そこで満足して歩みを止めてしまうことがあります。

成功イメージから得られる達成感により、実行することへの関心が失われてしまうためです。

例.計画を立てから次に進めないときの思考
・錯覚:もう成功したも当然!
・安心:区切りの良いところで一休憩
・躊躇:これからこの計画を実行しなければならないのか…
・退屈:計画を実行しても何が起きるかは分かりきっている

目標への関心を取り戻すためには、達成して得たいものを実感することが有効です。

「想像上だけではなく実際にもっと味わいたい!」という欲求を生むことで、「成功すること」ではなく「理想の状態になること」に焦点が当たり行動力が向上します。

たとえば、達成して得たいものを小さく試す、達成することで解決する現状の悩みを認識するなどの方法がおすすめです。

例.夫婦関係を改善したい
・小さく試す:家族仲が円満な人たちと接する、関係がよかった過去を思い出す
・現状の不満を認識する:この苛立ちが一生続くことを想像する

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計画③:私が取り組む必要はないだろう

計画を立てることでやるべきことが明確になり、実際に要する労力が判明します。

そして、「本当にそんな労力を割く必要があるのか?」と我に返り、挑戦することに躊躇してしまうのです。

例.私である必要がないと感じるよくある理由
・他者比較:私よりすごい人がいる
・最上思考:どうせがんばってもトップになれない
・優先順位:もっと有効な時間の使い方があるはずだ

「自分が楽しむこと」だけではなく「他人からの評価」が絡むような目標では、この理由による挫折がよく起きます。

「過程」よりも「結果」が重要になり、その結果を得られるか否かで判断しようとするためです。

自分が取り組むべき理由を見失ったら、その目標の設定動機を思い出してみてください。

また、「では他に何にリソースを割きたいのか?」と他の選択肢を検討することも、結果に固執しないことに役立ちます。

目標の設定動機:どんな人生にしたいのか、どんな未来が欲しいのか、現状の何が不満か
他の選択肢の検討:ゴロゴロするだけよりは小説を書いていたほうが充実するかも…

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計画④:目標達成までの道のりが遠すぎる

目標達成による報酬を欲しいと感じても、ゴールまでの距離が遠くてげんなりすることがあります。

「今すぐ結果が欲しいのに!」と期待が裏切られたような感覚になり、目標を放棄してしまうのです。

例.ゴールまでの距離が遠いときに生じる思考
・多忙感:色んなことをたくさんやらなきゃ
・焦燥感:そんに時間をかけている余裕はないのに
・喪失感:ゴールを目指す期間は他のことが疎かになる
・自己不信:私がこの道のりを踏破できるわけがない
・成功イメージ:ゴールが遠すぎて成功するイメージがつかない
・失敗イメージ:失敗したらこれを何度も繰り返さないといけないのか

すぐに簡単に手に入ると感じる目標を設定するほど、ゴールまでの距離を許容できなくなります。

期待を裏切られた感覚が芽生えたら、困難でも達成したい目標をもう一度検討してみてください。

また、目標の衝突により「がんばる期間=人生を失う期間」という認識が生じている可能性もあります。

「がんばりながら他のことも楽しめる」という目標を立てることで、長期的な努力に前向きになるでしょう。

例.資格取得に対する期待/願望/絶望
・期待:100時間もがんばれば資格を取れるだろう
・願望:今年中にクリアしたいゲームもあるし、デートもたくさんしたい
・絶望①:資格取得のためには500時間もがんばらなければならないのか…
→なぜ資格が必要なのか?他に手段はないのか?得られる恩恵は500時間の価値はないのか?もっと重要な目標は?
・絶望②:この目標を設定すると1年以上自由がなくなるかもしれない…
→趣味を満喫しながらも勉強することは不可能か?人生に1度くらいそういう時期があっても面白いのではないか?

準備中:多忙感

計画⑤:もっと確実な方法や計画があるはずだ

目標達成への意欲があり、方法や計画があっても、それを実行したくないことがあります。

方法や計画に納得できないことを理由に、他の選択肢を探そうとするような場合です。

例.方法や計画に納得できない理由
・資質:この方法では私の強みを生かせない、弱みを使うことになる
・価値観:この方法はなんだか嫌だ
・成功確率:もっと成功確率が高い方法があるはずだ
・時間的効率:もっと早く成果を出せるはずだ
・労力的効率:もっとラクな方法があるはずだ、なんだか回り道している気がする

方法や計画に納得できないときは、自分が持つ期待と恐怖を言語化してみてください。

無謀な期待や強すぎる恐怖が理由である場合は、いくら情報を集めても納得できるものは見つからないためです。

「その方法や計画がダメな理由」と「それがどうなればいいのか」を検討することで、期待と恐怖のヒントが見つかります。

★期間を決めて情報を集めよう
気づけば情報収集に何年も費やしていたなんてことがよく起こりがちです。
私たちは「自分がどれだけ時間を費やしているか」を把握しづらい傾向にあるためです。
こうしたミスを犯さないためにも、情報を集めるときは期間を決めて全力で取り組んでみてください。
「その期間中に集めた手札の中から選び一旦実行してみる」と事前にルールを作っておくことで、他に良い方法があるかもという誘惑への耐性を高められます。

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実行初期段階での挫折5選

ここでは、実行初期段階で遭遇しやすい挫折理由についてお伝えしていきます。

初期①:怖くて動けない

困難な挑戦であるほど、恐怖を感じる行動に取り組む必要があります。

困難な挑戦を達成するには、普段とは異なる方法や資質を用いなければならないためです。

行動への抵抗感が強まる理由は、主にネガティブな結果が生じることへの恐れです。

ストレスを感じさせる結果が生じることへの予測が恐怖を生み、行動を止めるために思考が働きます。

この恐怖に抗うには、「ポジティブな結果に焦点を合わせる」と「ネガティブな結果を受け入れる」の2つの方法が有効です。

どちらの方法が効果的かは問題やその人の性質によって異なるため、どちらも試してみるとよいでしょう。

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初期②:私には才能がない

計画に取り組んでみると、自分の才能のなさに落ち込むことがあります。

期待よりも得られるものが少ないとき、不足した才能が理由だと考えやすいためです。

非凡でみすぼらしい自分の姿をイメージしてしまい、やる気も情熱も失われて目標を放棄してしまいます。

例.才能のなさを実感する瞬間
・楽しくないと感じたとき
・周りに辛辣な批判/批評をされたとき
・他者よりも上手くできないと感じたとき
・時間に見合った成長や成果が得られていないと感じたとき

どんな挑戦でも損切りは必要であり、向いていないなら早く切り替えたほうがよいかもしれません。

しかし、不足した才能を理由にやる気が低下したとき、次の2つのことには注意したほうがよいでしょう。

才能がないと感じたら、このままでは何があっても絶対に成功できないのかを検討してみてください。

自分にとっての「才能がある状態」という認識そのものが誤った幻想の可能性があります。

たとえば「才能さえあれば最初から失敗せずに、努力もいらずに成功でき、すべての過程を終始楽しめるはず」という基準ならば、十分な才能が備わっていても自身を無才だと感じてしまうでしょう。

★才能への恐怖
不足した才能に萎えてしまうとき、その理由は次の2つのパターンが挙げられます。
・これでは成功しないから
・これでは周りからバカにされるから
才能を理由に夢や目標を諦めるパターンの多くは後者であり、きれいにスマートに成功できない自分が嫌だからです。
「がんばれば成功するかもしれないけど、それはなんだか格好悪いし大変そう」と考え、自分の才能が活きる場所を探そうとします。
このようなときは、「自分にとっての本当の望み」をもう一度検討してみてください。
「才能を生かしたい」のか「それ以外に欲しいものがある」のかによって、選ぶべき選択肢が変わるはずです。

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初期③:周囲から反対される

何かをすると決めるには、自分の意志だけで十分です。

しかし、実際に取り組み続けるためには、周りからの協力が必要になります。

もしも、その目標達成における過程や結果が反対されているのであれば、エネルギーが分散して達成は困難になるでしょう。

例.周囲から反対されるよくある理由
・リスクが大きいから:失敗したら破産して子育てできなくなる
・成功確率が低いから:宝くじだけで収入を得ようなんてバカげている
・初期費用が大きいから:挑戦のためには多額の資金が必要で子供が大学にいけなくなる
・成功しても負の影響が及ぶから:忙しくなりすぎて家族との時間が減ってしまう

周囲から挑戦に反対されているとき、「説得する」と「無視する」の2つの対処方法があります。

状況にもよりますが、自分にとって大切な人に対しては可能な限り説得することをおすすめします。

「結果で分かってもらおう」と考えて無視することは、早く大きな結果を得るためにハイリスクハイリターンな挑戦を選ぶ原因になりやすいためです。

また、壊れた関係性を修復できずに、目標達成できても不幸になる可能性もあります。

周囲が反対する理由の本質は、たいていがあなたへの心配です。

その心配する気持ちに感謝をしながら、その心配を晴らすための対話を心掛けてみてください。

★説得のコツ
説得をするには、相手が心配しているポイントを把握することが大切です。
そのため、まずは何になぜ反対しているのかをとことん聞き出してください。
「1年間だけがんばらせて。無理だったら〇〇するから」という条件つきの提案は、失敗への心配を軽減する効果があります。
締切によって自身も危機感を持てるため、お互いにとってプラスとなりやすい条件でおすすめです。

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初期④:がんばってるけど進歩がない

「行動→成果→行動…」というサイクルによって、私たちのやる気は長続きします。

しかし、特にビジネスのような挑戦では成果は遅れてやってくるものです。

前進を感じられるまでの期間が長いため、「やり方が間違っているのかも」と途中で不安になり目標を放棄してしまいます。

★前進感と目標
・ダイエット:最初は体重が減りやすい。しかしある程度減量するとそれ以降減りづらくなる。ここで目標が放棄されやすい
・ビジネス:最初の成果を得るまでがもっとも大変。少しでも成果を得られたらぐいぐい進める。しかし1つの方法ではすぐに頭打ちになり進歩が感じられなくなる。ここで新たな方法や目標を選べずに挫折しやすい

進歩を感じるためには、求めている成果以外に焦点を合わせることが有効です。

「できたこと」や「得られたこと」を見つけ出し、盛大に祝うようにしてください。

また、「計画の有効性を検証するためのポイント」をあらかじめ検討しておくことも重要です。

「〇〇をしてみなければ有効性は不明確である」と認識しておくことで、その過程で不安を生じづらくなります。

★仮説と粘り強さ
成長や計画には「プラトー」と呼ばれる停滞期があります。
この停滞期は前進を感じづらく、そこが自分の限界だと錯覚して目標に挫折しやすいです。
停滞感を乗り越えるには、仮説構築と検証を繰り返すことが有効です。
「次のステップに進むための方法を見つけるための行動」に専念することで大量行動ができるようになり、結果への不安が軽減されます。
・目標:6カ月後に5kg減量
・計画の検証:1日3kmのウォーキングで痩せられるかは、1カ月間運動を続けてみる必要がある
・決意:1カ月間は体重の変動に関係なく無心でウォーキングを続けよう

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初期⑤:計画から外れたからもういいや

進捗の遅れは、「もういいや」と気を緩ませて計画を大きく遅らせる原因になります。

私たちは「締切を守るor破る」を無意識に認識できますが、意図しないと「費やした期間」を認識ができないためです。

だらだらと計画を先延ばしにしたり、計画リセットを繰り返したりして、緊張感がない状態でいつまでも1つの目標を達成しようとしつづけます。

計画から外れたとき、計画を修正することは大切です。

しかし、計画の修正を安易に受け入れるのではなく、よい修正と悪い修正に区別することをおすすめします。

悪い修正である場合は、計画を修正するだけではなく、自身の改善点とも向き合うようにしましょう。

★計画変更症候群
計画を立てていざ実行しようとすると、不安や恐怖により自身の計画では成功できない気がしてきます。
隣の芝が青く見えるようになり、今とは異なる方法を探して現在の計画を手放そうとするのです。
もちろん、よりよい方法を見つけたらそちらに蔵変えするのはよい選択かもしれません。
しかし、不安や恐怖によるこの一連の行動は、新しい方法を見つけても再び同じように別の方法を探すことを促します。
「計画を立てる→少し実行する→他の方法を探す」というサイクルから抜け出せなくなり、一向に目標に近づけなくなります。
このサイクルから抜け出すには、「複数の計画を立てること」と「計画のどこまでやり抜くのかの設定」をあらかじめおこなうことがおすすめです。

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実行後期段階での挫折5選

ここでは、実行後期段階で遭遇しやすい挫折理由についてお伝えしていきます。

後期①:疲れてもう動けない

最後の2割ほどの距離では、著しく行動力が低下する傾向があります。

心身のエネルギーが消耗しており、さらにゴールが見えたことによる安心感から緊張感が弱まるためです。

「実際の距離」と「実感する距離」が大きく剥離したように感じ、いつもと同じ行動すら難しく感じるでしょう。

例.残り少しが一番長い
・読書:最初は順調でも最後の2割は気が重くなる
・苦行:解放されたい感覚が強まり「あと〇回もやらなきゃならないのか」と数える
・楽しみなイベント:イベントの1週間前くらいから「まだかまだか」とソワソワする

ゴールを意識したことで動けなくなったとき、スピードが落ちたまま行動するのはあまりよい策ではありません。

熱意が小さい状態では計画が遅れや、爪も甘くなるなどデメリットが大きいためです。

可能であれば少し休憩して、これまでを振り返るとともに、次の目的地を探してみてください。

そうして前進するためのエネルギーを蓄えてから、一気に終わらせようとしたほうが、気も引き締まりスムーズに最後までやり遂げられます。

★休憩の罠
「一区切りついたからちょっと休憩」と休みたくなるときがあります。
エネルギー回復のために休むことは大切ですが、次の2つのことに注意が必要です。
・開始するときの抵抗感が強い
・これまでのルーティンがリセットされる
ちょっと休憩するだけのつもりが、目標の放棄につながるケースをよく見かけます。
再活動しやすいように、「復帰タイミング」や「復帰の流れ」を決めてから休憩することをおすすめします。

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後期②:これ以上学べることがない

計画も終盤に差し掛かると、飽きが生じてくるようになります。

これ以上の成長がないと感じて、行動することに無意味感を抱いてしまうのです。

★飽きが生じるよくある理由
・解放欲求:早く終わらせたく今の作業をじれったく感じる
・価値観の変化:「成功」から「成長」のように求める報酬が変わる
・楽しみの欠如:これを乗り越えた先には何もないという喪失感、次につながらない感覚

計画を実行することに無意味感を抱いたら、なぜこの目標達成が必要だったのかを思い出してください。

さらに、計画を「始めること」「進めること」「終わらせること」は別のスキルであると認識することで、新たな気持ちで計画と向き合えるでしょう。

★飽きのサイン
・焦燥感:早く次のことを始めたいという興味の移行
・作業量の低下:退屈さによる緊張感の欠如
・やらされている感:過去の自分や目標、計画に縛られている感覚

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後期③:また1からがんばりたくない

終盤では、「次」を見据えはじめます。

しかし、「今回と同じような苦労をいつまでも続けなければならない」と感じて、この目標達成のサイクルから抜け出したいと考えることがあります。

例.目標達成のサイクルから抜け出したいときの思考
・これ以上がんばりたくない…
・規模を大きくするだけの人生か…
・また最初から始めるのはめんどくさい…
・がんばっても仕事が増えるだけじゃん…

この思考を抱くのは、自分の人生が大変な方向に進んでおり、その先に何があるのかも見えていて好奇心が失われているときです。

そのため、人生がよい方向に進んでおり、その先に何があるのかを確かめたい感覚を取り戻すことが重要になります。

ワクワクするような理想を描くことで、好奇心から進んでみたい方向性が明確になり、前進するための意欲が強まります。

目標達成をするだけの人生のように感じたら、目標達成を手段として活用したくなる目的を探してみてください。

★好奇心を育むためには
好奇心が育まれるよくあるタイミングは、リラックスした状態です。
「何かをやらなきゃ」ではなく「何してもいいんだ」という自由な状態のときに、新たな知識や出会い、発見をすることで好奇心が育まれていきます。
興味関心が失われているときは、「何をしてもよい」という許可を自分に与えるための工夫をおこなってみてください。
その状態でいつもと異なる体験をすることで、「これやってみたい」というアイデアが見つかります。
1つのことに集中してしまうと、好奇心は生まれづらくなることに注意しましょう。
家でじっとしていても、仕事に専念していても、スマホいじりながら旅をしても、好奇心はなかなか育まれません。

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後期④:周りからのプレッシャーが怖い

目標達成とは1つの作品作りのようなものであり、他者から評価される対象でもあります。

そのプレッシャーに耐えきれなくなると、「完成させずに終わらせたい」と考えるようになるのです。

例.周りからの期待
・大会でどこまで勝ち進めるのか
・どんな偏差値の学校に入学するのか
・どんな画期的な新商品を見せてくれるのか

周りからのプレッシャーや反応が怖いときは、自分や他者が期待していることを明確にしてみてください。

さらに、期待を超えられなかったからこそ生じるポジティブな未来を想定できれば、肩の力を抜きやすくなります。

期待の明確化:無理な期待をしていないか、本当にそれを期待しているのか
ポジティブな未来:失敗したら終わりなのか、失敗をばねにする未来はないのか

★完璧主義傾向が強まりやすい期待
・すごいと思われたいから
・低評価されたくないから
・応援してくれた人に後悔してほしくないから

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後期⑤:もう成功したも当然だからちょっと休憩

目標達成できた姿をイメージできると、満足感で満たされてしまいます。

「すでに成果が得られた」と錯覚してしまい、行動する動機を失ってしまうのです。

満足感が生じると、今まで我慢していた衝動が解放され、目標達成行動に集中できなくなります。

休んだり遊んだりすることが優先されて、「もういいか」と目標を中途半端な状態で手放すことにつながるでしょう。

「勝って兜の緒を締めよ」という諺があるように、順調なときほど気を引き締めることが必要です。

満足感によって慢心しないためにも、緊張感を持つための工夫を施してみてください。

例.緊張感を持つための工夫
・他者が絡む締切を作る:発表会など
・計画管理役を担ってもらう:ペースメーカー、フィードバッカーなど

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目標達成に挫折しないための自己投資

ここでは、目標達成の過程で挫折しないための自己投資先についてお伝えしていきます。

自己投資①:知識

目標を達成するには、何よりもまず知識が必要になります。

自己流で押し通そうとすると、解決方法が確立されている課題に多くの時間を要してしまうためです。

知識は外から仕入れるのが手っ取り早く、そのためにお金や時間を費やすのは効果的でしょう。

例.知識への自己投資先
・書籍
・SNS、note
・情報商材、コンサル、スクール

自己投資②:指導

「知っている」と「できる」には大きな隔たりがあります。

この溝を埋めるためには、主に技術的なスキルが求められるでしょう。

何度も繰り返してコツをつかむこと、課題を見つけて改善することで技術的なスキルは向上します。

「何をがんばればいいのか」「どの方向性が正解か」を指導してくれる人に自己投資することで効率的な成長が促されやすいです。

例.指導への自己投資先
・スクール
・メンター、コーチ

自己投資③:実行

「できる」と「実行できる」にも大きな隔たりがあります。

思考と感情が必ずしも一致しているわけではなく、できるから実施するとは限らないためです。

本心と衝動は別物であり、自分1人では叶えたいことを見失いやすく、何をなぜすべきかが分からなくなります。

例.本心と衝動の不一致
・稼ぎたいのにゲームもしたい
・痩せたいのに運動したくない
・仲睦まじい夫婦でありたいのにきつく当たってしまう

目標達成において、思考と感情を一致させ続けることは何よりも重要になります。

本心とそれを阻む衝動や感情を明確にして、その上で何を選ぶのかをしっかりと検討しなければ、目標達成に失敗したり、目標を達成できても不幸になったりしてしまうでしょう。

この思考と感情を一致させることを支援する技術として、コーチングが挙げられます。

思考と感情は自分にしか分からず、それを引き出すには他者からの問いかけと安全領域が必要であり、コーチングではそれらを提供します。

「動きたいけど動けない」というときは、コーチングを受講してみてください。

叶えたい願望を明確にすることで思考と感情を一致させられれば、目標達成の行動にも前向きになりやすくなるでしょう。

★コーチングとカウンセリングの違い
コーチングとカウンセリングは同じような技術を用いますが、その目的が異なります。
コーチングはカウンセリング領域の問題を取り扱えないため、どちらに相談すべきか分からないときはカウンセリングから受けることをおすすめします。
・コーチング:目標達成や成長、理想の実現することが目的
・カウンセリング:精神的な問題から回復することが目的

準備中:コーチングとはhttps://www.hitobosi.com/coaching

まとめ

目標達成を目指すときは、目標達成をするためのコツだけではなく、目標達成の過程を踏破するためのコツも理解しておくことが役立ちます。

人によって、躓きやすい挫折ポイントには傾向があります。

まずは自分が挑戦した経験を振り返り、「どんな挫折をしてきたのか」「どうすればよかったのか」を検討してみてください。

それらを踏まえて新たな挑戦をすることで、目標達成の過程を踏破する確率が上がり、目標を達成する確率も上がるはずです。

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