欲しい成果を得るために必要なことは「行動の継続」です。
ダイエット・起業・スキルの習得など、あらゆる成果には行動の継続が欠かせません。
しかし、どれほどやる気があっても、欲しいと思っても、三日坊主で終えてしまう経験は誰もがあるのではないでしょうか。
そこでこの記事は、継続をするためのコツについてお伝えしていきます。
続けたいことがあるのに断念してしまう場合は、ここで紹介するコツやツールを取り入れてみてください。
継続を促すコツ:準備編
ここでは、継続したい行動を決めた時点で実施したいコツをお伝えしていきます。
いきなり行動を始める前に、まずはここで紹介するコツに取り組んでみてください。
コツ①:目的を明確にする
目的を明確にするとは、行動を継続することで得たい未来のことを言語化するということです。
私たちは、意味を感じない行動に対して抵抗感が生まれます。
一方で、なぜそれを実施する必要があるのかが理解できるほど、その行動の実施と継続が容易になります。
目的を明確にするためには、次の2つのことを検討してみてください。
- この行動を継続したらどんな理想的な未来を実現できるのか
- この行動を継続しなかったらどんな延長線上の未来が待ち構えているのか
例.穴を掘る作業
・目的が不明瞭→毎日穴を掘るだけの人生でつまらない
・目的が明確→これを続けたら娘の医療費を支払えて家族で幸せな日々を送れるはずだ
準備中:理想の描き方
コツ②:目標を再設定する
同じ目的の達成を目指していても、どのように目標を設定するかによって継続できる確率が異なります。
次のような思考によって継続が困難な場合は、目標の設定方法が不適切であることが原因です。
- いつかやればいいや
- その目標を達成しても楽しくなさそう
- その目標を達成したら不都合が起きそうだ
SMARTゴールのような目標のフレームワークを使うことで、行動の継続を促す目標を設定できます。
また、その目標の達成を本心から望んでいるのかを確認し、抵抗感があるならばよりワクワクする目標を再設定してみてください。
準備中:目標の設定方法
コツ③:小さな目標を作る
最終的に達成したい目標だけではなく、目先の小さな目標を設定することも継続に成功する確率を高めます。
小さな目標を達成する度に報酬感が得られ、行動を継続するための動機になるからです。
小さな目標を作るコツは、1日から1週間程度で達成できる行動目標を設定することです。
たとえば「3ヵ月後に5kg減量する」という目標であれば、次のような小さな目標が考えられます。
- 今週は毎日お弁当を作る
- 今日はジムに入会して必要な道具を買う
- 1週間で10キロのランニングをおこなう
準備中:計画の立て方
コツ④:ストレスの少ない方法を見つける
1つの目標において、達成方法は何通りも存在します。
そのなかでストレスの少ない方法を選ぶことは、行動を継続する確率を高めることにつながります。
たとえば「今期中に30人の成約をとる」という目標であれば、次の3つの方法のうちもっともストレスが少ない方法を選ぶということです。
- 文章を書いて集客する
- 動画を撮って集客する
- 電話をかけて集客する
ただし選びたくない原因が、単なる食わず嫌いや不合理な思い込みである場合があります。
まずはすべての選択肢を短期的に実施してみることで、「試してみたら意外と得意だった」という気づきを得られるかもしれません。
準備中:精神的な成長を遂げる5ステップ
コツ⑤:取り組む流れを作る
取り組む流れを作るとは、どのタイミングでどうやってその行動を実施するのかというルーティンの確立を指します。
取り組む流れを作るには、次の3つのことを押さえるとよいでしょう。
- 実行タイミングは「時間」ではなく「できごと」で指定する
- 実行内容は「考えながら」ではなく「流れ作業」のように設計する
- 実行をするときは「実行内容全体」ではなく「実行の初動」を意識する
例.毎日ツイートをすることを継続させたい
・実行タイミング:× 毎日9時に → 〇 朝食を食べたら
・実行内容:×日によって異なる → 〇「アイデア出し、見出しづくり、文章作成」の順
・実行:× ツイートを完成させなきゃ → 〇 ログインしよう
コツ⑥:専用の環境を作る
私たちは環境によって、取り組みやすい行動が変わる傾向があります。
次の2つが環境ごとに刷り込まれており、そこでやるべきことは抵抗感なく実行しやすくなるためです。
- 何をすべきか
- 何をすべきではないか
この傾向を活かして、継続したい行動だけをおこなう環境を作ることで、その行動への抵抗感を抑えられます。
ただし、その環境で継続したい行動よりもラクな行動を実施してしまうと、行動の継続が困難になるので注意してください。
例.環境→環境に対する意識
・自宅→自分の時間を堪能する場
・職場→会社員としての責任を果たす場
・ジム→健康になるための行動をする場
・映画館→集中して映像作品を鑑賞する場
・レストラン→おいしいものを食べながら関係性を築く場
準備中:成長環境の作り方
コツ⑦:報告する場を作る
私たちには自分との約束よりも、誰かとの約束の方が実行しやすい傾向があります。
他者との関わりがあるほうが約束を守ったときはより報酬感が、破ったときはより損失感が強まるためです。
たとえば、学校の宿題を忘れたとき、危機感が募る理由は「宿題を忘れたこと」ではなく「宿題を忘れたことがバレること」ではないでしょうか。
行動の継続を成功させるには、自分だけではなく他者を巻き込むことが役立ちます。
次の2つの条件を満たした相手を巻き込むことで、行動を継続させる粘り強さを生むことができるでしょう。
- できるかぎり親しい相手
- みっともない自分を見せたくない相手
コツ⑧:仲間と取り組む
行動自体を苦しくつまらないと感じても、仲間と取り組むことで行動の継続確率が高まります。
「結果が欲しい」という動機だけではなく、「関係性をよくしたい」という動機も発生するためです。
1人よりも誰かとやったほうが続きやすいという経験があるならば、まずは一緒に取り組む仲間づくりに専念してみるとよいかもしれません。
ただし、仲間との関係性だけを目的に行動を継続していると、その関係性がなくなったら行動の継続もやめてしまう可能性があることに注意してください。
コツ⑨:サボりのルールを作る
どれほど行動への情熱があっても、ほぼ確実にその行動は何かしらの理由で止まってしまうものです。
そのため、休んでしまうことは当然のものとして、休んでも再び行動を促すための次のような工夫を施すことが重要になります。
- 2回連続休まない
- 休むときはあらかじめ宣言する
- 休んだらその感覚と影響を振り返る
たとえサボってしまっても、自分の本質的な資質について責めないようにしてください。
自己肯定感や自己効力感を下げる行為は、行動の継続確率以外にも多くに悪い影響を与えるためです。
自分という存在が悪いのではなく、仕組みや考え方に問題があるのだと認識することをおすすめします。
継続を促すコツ:実施偏
ここでは、実際に継続したい行動に取り組んでいる時点で実施したいコツをお伝えしていきます。
行動を長く継続させるためにも、ここで紹介する方法を取り入れてみてください。
コツ⑩:実行内容を記録する
継続したい行動の実施後に記録することで、行動を続けやすくなります。
その理由は主に次の2つが挙げられます。
- 記録すること自体が報酬になるから
- 続けてきた期間や内容が見える化され、やめるのをもったいないと感じるようになるから
実行内容を記録するときは、できる限り簡単ですぐに取りかかりやすいツールを選びましょう。
ラジオ体操の参加カードのように、10秒以内で記録できる方法を用いることをおすすめします。
コツ⑪:計画の進捗具合を確認する
継続したい行動を定期的に振り返り、どれほど目的や目標に近づいたかを確認することも行動を続ける助けになります。
その理由として、次の3つの理由が挙げられます。
- 計画が進んでいるときに強い報酬感が得られるため
- 計画が進んでいないときに強いストレスが生じるため
- 自分の成長を実感することで強い報酬感が得られるため
行動の継続確率を高めるためにも、目標だけではなく達成するための計画も立ててみてください。
計画を立てるときは自分に適したバッファを組み込むことで、計画の遅延により継続を断念することを抑制できます。
コツ⑫:継続の必要性を定期的に再検討する
「一生続けよう」と考えるよりも、「今週は続けよう」と考えたほうが行動の継続確率は高まります。
なぜならゴールが見えているほうが、行動へのモチベーションは高まるためです。
たとえば運動のためにジムに通うなら、「痩せるまで続けよう」ではなく「今月一杯続けてみて、今後のことは来月検討しよう」と考えてみてください。
「いつやめてもいい」と理解しておくことは、行動への苦しみを軽減させ、楽しさを実感しやすくすることにつながります。
コツ⑬:取り組まない原因を排除する
継続を困難にさせている要因によって、行動が続かない場合もあります。
たとえば、勉強の継続を阻害する要因として次のものが挙げられるでしょう。
- 動画アプリ
- ゲーム・マンガ
- 勉強への嫌悪感
- 友人とのコミュニケーション
- 自分には無理だろうという自己効力感の低さ
行動の継続を成功させるための近道として、これらの原因を排除することが考えられます。
実際に行動してもいつも同じパターンで断念したり、何かしらの抵抗感を感じたりする場合は、その原因を排除するための対策を実施してみてください。
具体的には、次の2つの方法で原因を取り除いてみてください、
- あらかじめ何を辞めるのかを決めておく
- その原因に取り組みづらくなる工夫を施す
例.自宅での勉強を継続したい
・辞める行動:自宅で無意識的にテレビを見続けることを辞める
・取り組みづらくなる工夫:ゲームを始めるまでに時間がかかるように押し入れの奥に片付ける
コツ⑭:結果だけではなく過程も楽しむ
結果だけではなく行動するたびに報酬が得られた方が、継続確率が高まります。
行動に伴う報酬には次のようなものが挙げられるでしょう。
- 行動すること自体が好き
- 行動すること自体が楽しい
- 行動をすることで気分がよくなる
- 行動をすることで新しい発見を見つけられる
- 行動することで関心のあるテーマに触れられる
継続したい行動を実行したら、その行動が自分に与える影響について振り返ってみてください。
苦しみというネガティブな影響から、楽しみや心地よさなどのポジティブな影響に焦点を移せたら、行動自体を楽しめるようになるはずです。
準備中:振り返りの方法
コツ⑮:習慣化を目指す
行動を継続させるとき、「この大変なことを続けなければならないのか」ではなく「いずれはこの行動も大変と感じなくなるだろう」と考えることは、行動の継続確率を高めます。
現状が今より良くなるという希望があることで、現状の苦痛が軽減されるためです。
行動を継続していくことでその行動が習慣化されると、行動自体の苦しみが実際に和らぎます。
行動を長期的に継続する場合は、習慣化を1つの目標にしてみるとよいかもしれません。
準備中:習慣化の方法
継続に失敗するよくある原因10選
継続に失敗したとき、その失敗理由を明らかにして対策を練ることは自己成長につながります。
ここでは、継続失敗の主な原因についてお伝えするので、自分に該当しそうな原因についての対策を講じてみましょう。
準備中:自己成長とは
原因①:期待するから
結果に期待するほど、継続することが困難になります。
継続するうえでもっともストレスが生じる出来事とは、結果が期待を下回ることによるがっかり感だからです。
- 期待<結果:報酬感、嬉しい、満足感
- 結果<期待:損失感、悲しい、不満感
「すぐに最高の結果が得られるだろう」と期待しやすいですが、現実は一長一短で最高の成果が得られないことがほとんどです。
継続をするときは「実行すること、計画を進めること」だけを期待して、「結果は後から付いてくる」というマインドを持ってください。
ただし、必要な期間と必要なタスクを明確にして、「これを実行しきれば結果が出るだろう」と計画を遂行した未来に期待することは粘り強さを生み出します。
原因②:疲れているから
心身が疲れているときは、短期的によりラクな意思決定をする傾向があります。
たとえば仕事でくたくたになっているとき、そこから運動や勉強をしようせずに、いかに自分を嫌そうかと考えるのではないでしょうか。
どれほどの目的や理由があったとしても、身体が疲弊していたり、ストレスが溜まっていたりしているときはラクな方に流されてしまうものです。
日々くたくたになっている状態でさらにがんばろうとしているならば、まずは「行動の継続」を目指すよりも先に「元気になる」ための工夫を施すことを優先したほうがよいでしょう。
準備中:元気になる方法
原因③:忘れてしまうから
「そういえば、私は〇〇をしようとしていたんだ」と、ふとした瞬間に行動の継続に失敗したことを思い出すことがあります。
意図的にサボるのではなく、無意識的にサボってしまうパターンです。
どれほど重要だと考えていても、それに意識を向け続けることは難しく、ついついその目的や行動を忘れてしまいます。
この対策には、目的や行動を紙に書いたり、誰かと一緒に取り組んだりなど、覚え続けることではなく思い出すための工夫をするのがおすすめです。
原因④:多忙感を感じるから
行動を続けることが苦しくなって、継続を断念してしまうことがあります。
具体的には、次のような思考が原因であるパターンです。
- ちゃんとやらなきゃ恥ずかしい
- いっぱいやんなきゃいけないのか…
- 一生これを続けなきゃいけないのか…
- この行動を続けるせいで他にやりたいことができない
継続したい行動には多くの時間を費やす必要があると認識し、そのことについて苦しいと感じることを多忙感といいます。
多忙感によって継続を失敗させないためには、行動・期間・損失感の具体化が有効です。
一定期間ごとに継続の必要性を考えたり、他にやりたいことをリストアップしたりするとよいでしょう。
準備中:仕事におけるやらされている感の解消方法
原因⑤:結果を恐れているから
結果を恐れるとは、次のような思考が原因で継続をやめてしまうことです。
- これ以上続けても成功しないだろう
- 成功しないなら継続することは無駄だ
- がんばっている姿を見られるのが恥ずかしい
- がんばっても成功できない人間と知られたくない
努力しても欲しい成果が得られないならば、辞めてしまうのも1つの手です。
ただし、努力をすることで他に得られる成果が得られる可能性もあります。
継続を辞める前に、継続をすることで訪れるだろう未来を再検討してみてください。
また、努力することを知られたくないという抵抗感が根本にある場合は、知られるとどうなってしまうのかを考えてみると新しい気づきが得られるかもしれません。
準備中:失敗の乗り越え方
原因⑥:実行自体が苦しいから
肉体的にハードな行動や、精神的に苦痛な行動であるほど成長を促しますが、継続することが難しくなります。
たとえば運動習慣がない人が、いきなり毎日ランニング10km走ろうとしても難しいということです。
行動を長期的に継続するには、自分にとって強い負荷がかからないと感じる程度に抑える必要があります。
最初から多くの量を継続しようとするのではなく、段階的に量を増やしていくようにしてください。
最初からハードな行動が求められるときは、次のような工夫によって慣れるまで耐えられるようにするとよいでしょう。
- 友人と取り組む
- 苦しいタスクを代わりに減らす
- 行動をした後にご褒美タイムを設ける
- 「苦しいのは最初だけだ」と自分に言い聞かせる
準備中:完璧主義を手放す方法
原因⑦:意味を見出せていないから
行動を継続することに意味を見出せなくなると、続けることを断念してしまいます。
たとえば、次のようなケースが該当します。
- 痩せることに何の意味があるのだろうか
- キャンプスキルを磨くことに何の意味があるんだろうか
- 勉強をするとしても別に出世したいわけでもないしなぁ
- いい大学に行っていい会社に就職して何になるんだろう
行動自体が楽しいと感じていることや、強制的にやらされていることは、自分が納得する意味や目的を見つけていない可能性があります。
長期的に取り組む意味が見出せずに継続を断念してしまった場合は、自分にとっての理想を検討したり、行動を継続することのメリットを洗い出したりしてみてください。
原因⑧:意志だけでがんばろうとするから
継続をするためには、「意志」と同じくらい「仕組み」も重要になります。
「仕組み」を作ることに抵抗感があるならば、その理由を明らかにしてみてください。
理由が明らかになったら、それを踏まえてもう一度仕組みを作りたいか否かを検討するとよいでしょう。
仕組みづくりを嫌がるよくある理由は以下の通りです。
- 仕組みを作るのが面倒くさいから
- 自分の才能や資質を信じたいから
- 仕組みを使うのは逃げのように感じるから
準備中:面倒くさいの克服方法
原因⑨:燃え尽きてしまうから
大会や試験のように、1つの区切りを乗り切ると行動の継続が止まってしまうことがあります。
これは次の目的地を見失ったり、乗り切った安心感から休息期間に入ることで習慣が途切れてしまったりするためです。
燃え尽きが原因で継続をやめてしまう場合は、次のような最低限の行動を継続する理由を作ることをおすすめします。
- 次の目標を立てる
- 新しい刺激を受ける
- 行動を再開する日を設定する
- 行動しないことの不快感を味わう
原因⑩:がんばる=苦しむことだと捉えているから
「努力は苦しいことだ」「努力は無理することだ」という意味づけをしていると、行動を苦に感じやすいため、継続を中断しやすくなります。
このようなケースでは、次のような工夫が有効です。
- 努力やがんばることの意味を再検討する
- そもそも自分はがんばりたいと考えているのかを検討する
努力することも、がんばることも、それが必ずしも悪いことではありません。
「がんばることは悪だ」と捉えている理由を探求することで、ようやく無理なく行動が継続できるようになります。
継続に関するよくある勘違い5選
ここでは、継続の失敗を促す思い込みについてお伝えしていきます。
勘違い①:外的報酬では継続を促せない
外的報酬とは、外部によってもたらされる成果物のことです。
具体的には、次のような報酬が該当します。
- 行動したらお金をもらえる
- 行動したら関係性がよくなる
- 行動したら自分にデザートを与える
- 行動したら好きな異性と会える時間が増える
外的報酬は行動させることはできますが、習慣化を促すことにはあまり効果的ではありません。
外的報酬が得られなくなると、その行動自体をやめやすいためです。
とはいえ、だから外的報酬を与える必要がないというわけでもありません。
行動の継続に成功させたいときは、まずは行動を続けることが大切だからです。
外的報酬を得ている間は継続しやすいため、その間に「楽しみ」や「喜び」などの内的報酬を実感するように工夫してみてください。
外的報酬に頼りきることはよくありませんが、行動をとりあえず続けるための一次的な策としては有効です。
勘違い②:最初から楽しいと感じなきゃダメ
仕事や勉強など、楽しくないことでも継続が求められるときがあります。
そのとき、「楽しくないからやらない」と決断をしないように注意してください。
多くの行動は行動自体が楽しいのではなく、貢献・影響・成長などに焦点を当てて楽しさや嬉しさを解釈する必要があります。
行動することの楽しさを理解するためには、一定期間その行動を続けつつも、楽しめている人に何が楽しいのかを聞いてみるとよいでしょう。
勘違い③:継続できる人は継続が苦しくない
「継続ができる人は好きでやっているのだから継続が苦しくないだろう」と考える人がいます。
しかし、プロのアスリートでも敏腕のビジネスマンでも、個人差はあれど継続している行動自体に苦しみを感じています。
そんな苦しみを乗り越える方法を確立しているから、彼ら彼女らは苦しい行動を継続できるのです。
「継続できないのは自分には向いていないからだ」とは考えないでください。
自分に向いていることを探すのも良い手かもしれませんが、苦しいと感じることを継続できるようになることは自分の可能性を大きく広げます。
どんなに自分に向いていることでも苦しいと感じる場面は訪れるため、そのときの予行練習だと捉えて継続するための術を試行錯誤してみるとよいかもしれません。
勘違い④:段階的に量を増やしたほうが続けやすい
長期的に継続する方法として、徐々に量を増やす案が挙げられます。
たとえば、「毎週腕立て伏せの回数を3回ずつ増やす」というようなケースです。
しかし、量を増やすタイミングは継続をやめてしまいやすい傾向があります。
今よりも量が増えることに対して拒絶反応が生じ、量を増やすことを先延ばすために行動自体をやめてしまうからです。
段階的に量を増やそうと考えている場合は、次の2つのいずれかの工夫を施してみてください。
- 量を一定にして、品質を徐々に上げる
- 一時的に多くの量をこなしてから、作業量を落とす
例.作業時間を8時間にしたい
・段階的に量を増やす:作業時間を4時間、5時間、6時間と増やしていく
・量を一定にする:最初から8時間作業にして、集中できる時間を徐々に増やしていく
・一時的に量を増やす:まずは12時間の作業をして、少し慣れたら作業時間を減らす
勘違い⑤:継続できないのはモチベーションが低いからだ
モチベーションが高いほど行動が容易になります。
しかし、継続に必要なのはモチベーションを高めることよりも、モチベーションが低い状態でも続けられるような仕組みを作ったりスキルを高めたりすることです。
モチベーションに振り回されずに行動するためには、具体的には次のような工夫が有効になります。
- 習慣化を目指す
- 他者と取り組む
- ルーティンを作る
- 3分だけやってみる
- 周りの目を気にする
とはいえモチベーションが高いに越したことはないので、モチベーションを高める工夫も施すことをおすすめします。
モチベーションを高め、維持する方法を身につけることは、特に継続の初期段階に役立つでしょう。
準備中:モチベーションの高め方
継続するためのチェックシート
継続した行動を見つけたら、以下の質問に答えてみてください。
答えがYESであればあるほど、継続の成功確率が高いと言えるでしょう。
- この行動を継続すると覚悟している
- この行動を継続して得られる未来が明確である
- この行動を継続して得られる成果を欲しいと感じる
- この行動を継続することで重要な目標が達成される可能性が高まる
- この行動を継続することは自分や周りに良い影響を与える
- この行動を継続している自分を好ましいと感じる
- この行動をするための余力が残っている
- この行動自体を実行することは可能だ
- この行動自体を継続することは可能だ
- この行動の実行後に苦しさを感じない
- この行動の実行すると楽しさや充実感が得られる
- この行動の継続を阻害する要因を5つ以上想定している
- この行動の継続を阻害する要因への対策が施されている
- この行動を継続することは周りから止められていない
- この行動を実行する流れが作られている
- この行動を実行するタイミングはいつも同じである
- この行動の継続を共有する仲間がいる
- この行動の継続を記録する方法が決まっている
- この行動の継続を再検討する日を決めている
- この行動の継続をサボっても再開する工夫が施されている
継続に役立つツール
ここでは、継続の成功確率を高めるために役立つツールについてお伝えしていきます。
ツール①:SNS
ツイッターやインスタグラムなど、他者とつながれるSNSは行動の継続に役立ちます。
同じように努力している人と関係性を築くことで、過程の楽しみが増えるからです。
多くのSNSは無料で使えるので、コスパ的にも優れています。
ただし、能動的に情報発信をしたり、他者にメッセージを送ったりしないと関係性が築けないことに注意してください。
ツール②:オンラインサロン
オンラインサロンとは、同じ興味関心を持った人たちが集うコミュニティのことです。
オンラインサロンでは、自分が持つ興味あるものの情報を入手できたり、コミュニティの一員として他者と関係性を築くことができたりします。
また、コミュニティによっては目標を達成するための支援をしているので、SNSよりも継続するための手段を増やせるでしょう。
ただし、オンラインサロンはピンキリであり、高額なコミュニティも存在しています。
中には詐欺的なオンラインサロンもあるので、慎重に選ぶことをおすすめします。
ツール③:習慣化アプリ
スマートフォンには、習慣化を促すアプリが多く存在します。
搭載されている機能は、継続したい行動を忘れないための「通知機能」や、行動の継続量が一目でわかるような「記録機能」などです。
具体的には、以下のアプリをおすすめします。
- SIZLY:お金をかけて習慣化に取り組む面白アプリ
- DotHabit:細かいメモを残せる几帳面な人向けアプリ
- dashlog:とにかくシンプルで分かりやすい習慣化の定番アプリ
ツール④:モチベーションを高める道具
モチベーションを高める道具とは、それを見るだけでやる気が湧いてくるアイテムのことです。
具体的には、次の道具が挙げられるでしょう。
- 好きな音楽
- 気合の入る金言
- ビジョンボード
- 尊敬する人の写真
- 見返したい相手リスト
- がんばっている友人リスト
モチベーションが高い状態が維持できれば、行動に取り組むことは容易になります。
ほとんどが無料で作成できるものなので、難しそうな行動を継続したいときは作ってみてください。
ツール⑤:コーチング
コーチングとは、目標達成の過程を支援する技術のことです。
月に1~4回の対話をおこない、その都度今後の目標や目的、得られた成果や抵抗感の正体などを話し合うことで、1人では難しい目標の達成を支援します。
また、単なる目標の達成だけではなく、精神的な成長を遂げられるのもコーチングの醍醐味です。
単に問題解決をするよりは時間がかかりやすいですが、本質的な自身の成長や変化を求めるのなら、コーチングを活用してみるとよいかもしれません。
準備中:コーチングとは
まとめ
行動を継続するコツは、自分にとって重要な継続する意味を見出し、実行に伴う苦痛を減らし、結果だけではなく過程にさまざまな「楽しみ」や「喜び」を得るための工夫を施すことです。
行動を継続する術が身に付けば、どんな努力もおこなえる自信がつき、より困難な目標を目指せるようになります。
心から望む理想的な未来に向かって歩けるようになるため、より充実した人生を過ごせる可能性が高まるでしょう。
行動の継続に課題を感じる場合は、才能の責任にするのではなく、単なるスキル不足であると捉え、ぜひとも成長の機会にしてみることをおすすめします。