「次からはがんばる!」と本気を出そうとしても、その意志は長く続かないものです。
どれほど固めた決意だろうと、意志の力ひとつで簡単には変わりません。
本気を出して自分の行動を変えるためには、次の2つの要件が必要なためです。
- 要件①:決断すること
- 要件②:意志を継続させること
この記事では、上記の要件を満たす方法をお伝えしていきます。
本気になりたいときは、ぜひここで紹介する情報を取り入れてみてください。
本気になるとは
本気になるとは、「理想の自分になりたい」という願望です。
打ち込みたいモノに対して、没入し量をこなして工夫を凝らしている理想の自分を描き、それに今からなろうとするときに「本気になろう」と考えます。
例.受験における本気
・現状:勉強もろくにせずにテストの点数が低い自分
・本気になる(理想の自分像):遊ばずに勉強に集中してテストで高得点を取れる自分
今とは異なる理想の姿があり、その理想通りの振る舞いを本気になればできると信じています。
しかし理想通りの振る舞いをするにはいくつもの課題があるため、三日坊主で終わったり、行動を先延ばしにしたりしやすいです。
本気になるための2つの要件
ここでは、本気になるための要件についてお伝えしていきます。
「本気になれないのはどの要件を満たしていないからなのか」を確かめてみてください。
要件①:決断すること
本気になるためには、決断をしなければなりません。
決断とは決めて他を断つ覚悟であり、自分にとっての軸となる優先順位を固める行為です。
「やってみようかな」「やりたいなぁ」ではなく「やるんだ」「やるしかないんだ」という強い覚悟が必要になります。
★願望の種類
・Hope to:やってみたいなぁ、できたら欲しいなぁ(熱量が低い)
・Have to:やらなければならない、義務なんだ(回避欲求、熱量が低い)
・Want to:欲しい、やりたい、やるんだ(熱量が高い)
本気を出して何かに取り組むならば、本気でない現状で取り組んでいるものを辞める覚悟を持ちましょう。
また、本気を出すための決断をするには、現状維持の安心感を手放し、不確実性の高い未来を選ぶ勇気が求められます。
要件②:意志を継続させること
どれほど固く重い決断をしても、その意志は長く続きません。
涙を流してがんばると宣言したことも、1ヶ月もせずに忘れてしまうのが私たちです。
人はそう簡単には変われず、身体と気持ちはすぐに元の状態に戻ってしまいます。
- 身体が戻る:行動パターンが戻る、無意識的に以前の日常と同じ行動を選択する
- 気持ちが戻る:熱量が失われる、めんどくささや退屈感や義務感を抱く
本気を出すためにも、「目的地」と「理由」を自分の主軸として維持するための工夫を施しましょう。
また、やってみて生じた不快な感情と折り合いをつけるのも、意志の継続には欠かせないことです。
- 目的地:どこを目指しているのか
- 理由:なぜそこを目指しているのか
本気になれない4つの理由
ここでは、本気になることを阻む理由についてお伝えしていきます。
覚悟を決めてもすぐに撤回してしまうときは、どの理由によるものかを検討してみてください。
理由①:習慣
私たちの行動や思考のほとんどは、習慣化されたパターンによるものです。
本気を出そうとしても習慣化されていないため、すぐにいつも通りのパターンに戻ってしまいます。
習慣化には少なくとも3週間以上の継続が必要であり、その期間をこなすための仕組みが重要です。
ついがんばることを忘れてしまう場合は、習慣化スキルが低いことが原因かもしれません。
理由②:恒常性
恒常性とは「自分にとっての当たり前な感覚」であり、コンフォートゾーンと呼ばれるものです。
習慣に近い概念ですが、いつものパターンではなく、現状への心地よさを生む行動や思考の範囲に焦点が当たります。
- 習慣:いつもの行動や思考パターン、慣れ
- 恒常性:自分の安全領域、当たり前な感覚
恒常性の内であれば、どれほど習慣を変えるとしても心理的抵抗感は強くなりません。
しかし、些細な習慣の変化だとしても、それが恒常性から外れている場合は強い抵抗感が生じます。
例.恒常性の範囲
・恒常性の内側の変化:腕立て伏せではなく腹筋運動をする
・恒常性の外側の変化:いつもは挨拶を返すだけだが自分から挨拶をするようにする
準備中:コンフォートゾーン
理由③:動機の弱さ
動機とは、本気を出すことの理由でありベネフィットです。
渇望するような強い動機があるほど、困難な行動にも意欲的に実施できるようになります。
- 動機が強い:何に変えてもそれが欲しい!
- 動機が弱い:無料だったら欲しいけどお金を払うほどではない
動機には「接近欲求」と「回避欲求」があり、それらの加算により強さが変わります。
ただし、回避欲求は他人軸による願望になりやすいため、たとえがんばれたとしても得られた結果に納得できない危険性があることに注意してください。
- 接近欲求:利益を得るためにがんばりたい
- 回避欲求:不利益を避けるためにがんばりたい
- 他人軸による願望:私が欲しいわけではない、世間からズレないために欲しい、チヤホヤされたいから欲しい
理由④:不安の強さ
本気になることへの不安があると、それを回避するために全力にはなれません。
「がんばりたい、でもな」と感じることが不安であり、意識的・無意識的に現状維持を促します。
例.本気になることへのよくある不安
・行動への不安:難しそう、私にはできなさそう
・挑戦への不安:自分の時間が失われてしまう、本当に挑戦すべきなのか
・結果への不安:失敗するかも、もっと悪い未来になるかも
・才能への不安:全力を出して失敗したらそれは才能がない証拠だ
・評価への不安:がんばっている姿を見られるのは恥ずかしい、バカにされるかも
・生産性への不安:今疲れているしがんばるときではないかも
不安を取り除くためには、内省と行動の繰り返しが大切です。
まずは本気になることを抑制する理由を明らかにして、そこにある信念を見つけてみてください。
本気になるための方法6選
ここでは、本気になるための要件を満たす方法についてお伝えしていきます。
方法①:視座を上げる
視座とは目線の高さであり、誰として現状を捉えるかということです。
視座が低いほど目先の困難を大きく感じ、失敗を恐れるようになります。
一方で視座が高いほど、目先の困難はただの通過点と捉えるようになり、失敗も必要な経験だと活かせるでしょう。
例.受験における視座
・低い視座:「偏差値の低い学校にしか受からない自分」として勉強に取り組む
・高い視座:「志望校に相応しい自分」として勉強に取り組む
視座を上げるには、「目的地を遠くに置く」と「未来の先取り」の2つの方法がおすすめです。
いずれにしても「私はどうありたいのか」が重要であり、理想の自分に誇りを持てないと視座は上がりません。
- 未来の先取り:「従業員」としてではなく「(将来の)社長」として働く
- 目的地を遠くに置く:「1回戦突破」ではなく「甲子園出場」を目的地にする
準備中:視座を上げるには
方法②:視野を調整する
視野とは、見えている範囲のことです。
視野が広いほど自分に必要なことを把握でき、動機の強化や報酬感の獲得が容易になります。
例.受験における視野
・狭い視野:勉強しか見えていないため意味を見出しづらく義務感が生じやすい
・広い視野:勉強以外の選択肢やそれらの選択による未来の変化も把握しており自ら勉強することを選べる
ただし、いつでも視野を広げればよいわけではなく、タイミングによって広げたり絞ったりすることが重要です。
現状への違和感を抱いたときは視野を広げて俯瞰して今を観て、やると決めたら視野を狭めて没入状態になるとよいでしょう。
- 狭い視野のメリット:1つのことだけを見ることで迷いが消えて集中力が増す
- 狭い視野のデメリット:少ない判断材料による検討によって短絡的な判断を下しやすい
- 広い視野のメリット:必要な要素や複数のパターンを考慮して建設的な検討ができる
- 広い視野のデメリット:不安や恐怖を生じさせる可能性も把握するため専念できず保守的になりやすい
本気になると決めたなら、成功させることだけに集中して悩むことを手放してみてください。
あらかじめ集中する期間と再検討する時期を決めておくことで、安心して視野を狭めて没入できるようになります。
方法③:環境を変える
私たちの行動や思考の多くは、環境から強く影響を受けています。
自分の取りたい行動を促す環境を加え、その行動を阻む環境を取り除くようにしてみましょう。
- 行動を促す環境:支えあう仲間、落ち着く部屋、音楽、フィードバッカー、守りたい人
- 行動を阻む環境:誘惑物、堕落した仲間、傷をなめあう仲間、集中できない部屋
習慣を変えたいとき、よく自分の意志だけで行動を継続させようとします。
しかし、誘惑物が多い部屋で勉強に集中できるようになることは困難であるように、失敗しやすく習慣化までに多くのリソースを割かなければなりません。
それよりも好ましい行動を促す環境に変えた方が、より簡単に早く習慣化に成功します。
今の自分の習慣を作り出している環境要因を洗い出し、その要因を排除してみてください。
そして新たな習慣を促す環境要因を取り入れ、小さな意志だけで継続できる仕組みづくりを目指しましょう。
準備中:環境づくり
方法④:条件を変える
本気を出すには、本気を出すことを許可できる条件が必要になります。
ベネフィットが小さかったり、リスクが大きかったりする条件では、本気を出す必要性を抱けないためです。
例.本気を出すことに影響を及ぼす条件
・利益:がんばることで得られるもの、ご褒美
・リスク:がんばることで失うもの
・危機感:がんばらないと生じる損害、ペナルティ
本気を出しやすくする、または出さざるを得ない条件を探してみてください。
締切や競争を加えたり、報酬や損失の意味づけの見直したりなど、自分に合う条件を試行錯誤しましょう。
方法⑤:2つの自分を認知する
本気を出そうとするとき、必ずと言ってよいほど葛藤が生まれます。
「妥協を促す私」と「実行を促す私」の2つの自分が現れ、本気を出すか出さないかのせめぎあいが生じるのです。
- 妥協を促す私:疲れているし明日にしたら?これをやって意味あるの?
- 実行を促す私:決めたのだからやろうよ!結果ではなく過程に意味がある!
習慣化される前のタイミングでは、この葛藤に何度も打ち勝たなければなりません。
しかし、この2つの自分を認識していないと「妥協する私」ばかりに焦点が当たり、めんどくさいから明日やろうと先延ばしにしてしまいます。
本気を出すためにも「妥協する私」と折り合いをつける、または言いくるめるための術を身につけましょう。
勝率の高いパターンを確立することで、継続が容易になり本気を出し続けられるようになります。
例.「妥協を促す私」を言いくるめるための語りかけ
・少しだけやってみようよ
・やる自分とやらない自分だとどちらが好き?
・やらなかったらどうせ後悔してもっと苦しむんでしょ?
方法⑥:延長線上の未来と比較する
本気を出すためにもっとも有効なことは、現状維持への危機感を募らせることです。
「このままでもまぁいいか」という余裕がある限り、決断できずに行動を先延ばしにしてしまいます。
「このままではやばい」という危機感が生じることで、ようやく重い腰を上げて踏ん張ることができるのです。
- 余裕がある状態:現状維持を促す、広い視野で物事を見やすい、妥協しやすい
- 余裕がない状態:変えるための行動を促す、狭い視野で物事を見やすい、焦りやすい
現状への危機感を募らせるには、「このままでは理想が実現できず好ましくない未来にたどり着く」と把握することが大切です。
そのためにも、「延長線上の未来」と「理想の未来」の2つの自分の未来を認知することをおすすめします。
- 延長線上の未来:今はどうあるのか、このままだとどうなるのか
- 理想の未来:本当はどうありたいのか、本当はどうなりたいのか
延長線上の未来が曖昧だと、「今のままでもいいや」という余裕が生まれてしまいます。
理想の未来が曖昧だと、変わりたいけどどう変わればいいかわからず、決断や行動を先延ばしにするでしょう。
2つの自分の未来をより具体的にイメージして、リアリティを持つことが大切です。
そのためにも自分の本心を内省するだけではなく、他者からフィードバックをもらったり、予測できる未来に近しい人と接したりして多くの情報を集めてみてください。
自分を変えるためのマインド4選
ここでは、自分を変えることを促してくれるマインドをお伝えしていきます。
マインドを整えるときは、「正しさ」ではなく「行動のとりやすさ」を重視しましょう。
- 正しさ:それは世界にとっての真理なのか
- 行動のとりやすさ:そのマインドはその行動を肯定するものか
マインド①:私は常に全力である
本気を出すためには、現状も本気を出している結果だということを受け止めなければなりません。
そうでないと「いつでも本気を出せば挽回できる」という余裕が生じて、自分を変えることを先延ばしにしてしまうためです。
本気を出せばがんばれるというのは幻想であり、たいていその通りにはならないでしょう。
本当に今を変えたいのなら、「私は常に全力を出しその結果が現状だ」ということを認めてみてください。
それを認めることでようやく意志だけではなく、環境や条件などの外部要因や、性質や精神的課題などの内部要因を変えることに前向きになれます。
マインド②:人の評価は簡単に変わる
本気を出すことへの不安の多くは、他者の評価によるものです。
「未熟な自分が抗うこと」「抗った先で失敗すること」に対する他者評価に怯えて現状維持を選択します。
- 未熟な自分が抗うこと:大した才能や能力もないのにはりきってバカみたい
- 抗った先で失敗すること:やっぱり思った通りじゃん。最初から挑戦しなきゃいいのに
今を変えて何かに全力で打ち込むには、他人の評価を遮断しなければなりません。
他人の評価とは世間の平均に留めるための力であり、そこから外れようとする意志を抑制するものだからです。
人の評価を気にしないためにも、「人の評価は簡単に変わる」というマインドを持ってみてください。
結果さえ出せば簡単に掌を返すような軽い評価であると理解することで、その評価の重みの違いから他人の声を重視しなくなるでしょう。
マインド③:妥協の選択が一番苦しい
本気を出すことは疲れますが、その後は心地よい疲労感が生じます。
一方で、妥協した選択は疲労しませんが、強い精神的な苦痛が長期的に続きます。
この2つの選択の結果を理解することで、葛藤に打ち勝ちやすくなり、本気を出すことを選びやすくなるでしょう。
- 本気を出す選択:今日もちゃんと筋トレをしよう!
→筋トレした後は疲れるが自分を誇らしく感じられる。 - 妥協した選択:今日は疲れたし筋トレはやめとこう……
→約束を破った罪悪感でしばらく苦しむ。
行動することへのコストではなく、選択による結果を予測してみてください。
「何が何でもやってやるんだ」と決断したことに対して、妥協する選択は強い苦しみを生じさせます。
それを理解し「妥協の選択が一番苦しい」と予測できるようになれば、意志を振り絞って困難な選択を選べるはずです。
- コスト:どれほど疲れるか、どんな不安があるか
- 結果:どんな感情になるか、どれほどすっきりするか、自分を誇らしく感じられるか
マインド④:全力を尽くすことに価値がある
本気を出すことを抑制する思考に、「どうせがんばっても無駄である」というものがあります。
成功確率の低さに、本気を出す事の無意味さを実感するということです。
例.本気を出すことの無意味感
・受験しても不合格になる
・転職しても良い職場になるとは限らない
・どうせ婚活しても私にはパートナーが見つからない
不確実性が高い挑戦をするときは、失敗することへの価値を高めなければなりません。
失敗したらすべて無駄だった、むしろマイナスだったという認識では、現状維持のほうが得だと感じてしまうためです。
失敗への価値を高めるには、「挑戦で得られる経験」や「挑戦により変わる現状」を適切に認識してみてください。
「停滞するよりマシだ」と現状維持とは異なる未来を認識することで、失敗する可能性を許容しつつも本気を出せるようになります。
例.全力を尽くすことへの意味づけ
・失敗しても全力を出せば現状の課題が分かるだろう
・失敗しても全力を出せば新しいつながりができるだろう
・失敗しても全力を出せば自分のことを好きになれるだろう
本気になることを阻むよくある失敗パターン
ここでは、本気になろうとしたときに陥りがちな失敗パターンをお伝えしていきます。
本気になるための良案を検討するためにも、自分の失敗パターンを見つける手掛かりとして参考にしてみてください。
失敗①:課題の無視
課題の無視とは、現状では難しいことにいきなり挑戦しようとする態度です。
現状の能力から逸脱したことに取り組もうとするため、実施しても失敗してしまいます。
例.課題の無視
・体力がないのに毎日8km走ろうとする
・飽き性なのに毎日3時間の自習計画を立てる
・完璧主義なのに3日以内に記事を書き終わろうとする
そもそも本気を出すとは、理想の自分が現状の肉体に宿り、その状態から理想を実現するためのステップを踏むことです。
レベル1の状態からリスタートする感覚に近く、意志力で課題を無視するわけではありません。
「一度そのゲームをクリアした自分」として、再び装備品を集めてレベル上げてボスを倒すことが本気を出すということなのです。
- 適切な本気を出す:ボスを倒したことがあるという視座の高さで1からゲームを始める
- 不適切な本気を出す:レベル1の状態でラスボスを倒そうとする
いきなりラスボスを倒そうとせず、現状を作り出す課題を乗り越えてレベルアップを目指しましょう。
課題には「技術的課題」と「精神的課題」の2つがあり、現状と理想とのギャップを明確にすることで浮き彫りになります。
- 技術的課題:スキル的、肉体的、知能的な能力における問題
(例.プログラミングを組めない、逆上がりができない、問題を解けない) - 精神的課題:感情的な問題、認知による問題
(例.教わることや失敗することを恥ずかしいと感じる、めんどくさいが優先される)
本気を出すときは、「理想の自分だったら何を考えどう進んでいるのか」を検討してみてください。
完成系を想像することも大切ですが、焦らずにそこに至るためのステップも検討することをおすすめします。
失敗②:目標を立てない
本気になろうとしても、目標を嫌がることがあります。
目標を設定すると義務感が生じたり、他の可能性が失われたりするため、むしろ不利益になるだろうと考えるためです。
しかし、目標を立てないと締切が作られず、目指す方向も曖昧になり、前に進む力が弱まる傾向があります。
例.よくある目標設定への抵抗感
・余裕が失われて好機を逃す
・やりたい気持ちが失われて義務感が生じる
・できる気がしないため断言することが怖い
・目標設定や達成はなんかガツガツしている感じがして嫌だ
目標とは「いつまでに何を達成するのか」という自分との約束であり、覚悟を言葉にしたものです。
目標を曖昧にするということは、決断を先延ばしにすることと同義であり、保身に走り本気になることが難しくなります。
「これをがんばるんだ!」と覚悟を決めるときは、それを目標として宣言できるかで本気度を確かめてみてください。
目標として宣言できないのであれば、本気になることを妨げる抵抗感を取り除くか、無理ならその目標を手放すことをおすすめします。
- 抵抗感を取り除く:リスクやデメリットを明確にして緩和させる、メリットを強める
- 目標を手放す:覚悟を決められないなら時期尚早だと一旦手放し今できることに専念する
失敗③:悩んでばかりいる
本気を出すと決意したのに、悩むばかりで一切行動が伴わないことがあります。
これは完璧主義が働き、確実な正解を探そうとして生じる失敗パターンです。
最高の一手と確信できるまで悩み続けて、行動量が停滞して気持ちばかりが焦ってしまいます。
例.行動量を止める悩みのよくある正体
・失敗が怖い
・成功以外は無駄
・他人に笑われそう
・成功のハードルが高い
・考えれば正解が見つかる
・今検討している方法はすべて失敗するだろう
考えることは大切ですが、答えの出ない問題に悩み続けても状況は何も変わりません。
悩むことが現状を作り出している原因ならば、悩みを手放して行動できるようになることが取り組むべき課題の可能性があります。
「変わろう!」と決断したのに行動量が伴わないときは、考えたり情報収集したりして正解が見つかる問題なのかを検討してみてください。
たとえ失敗可能性が100%だったとしても、その挑戦をすることで有効なプランが生まれることがあります。
現状の自分では答えが見つからないなら、動きながら考えて常に自分をプラッシュアップしつづけましょう。
失敗④:変わる必要性を認めない
本気を出すためには、今までの自分とは決別するために降伏宣言しなければなりません。
そうでないと従来の思考や行動に執着して、何度も同じ失敗パターンを繰り返してしまうためです。
- 思考への執着:考え方や解釈をいつも通りにおこなう
- 行動への執着:手順や方法をいつも通りにおこなう
ただし、自分のパターンには自分なりの論理があり、それを手放すことは容易ではないでしょう。
とはいえその手放しをせずに新しい仮説を実行しても、自分の論理の正当性を示すために手を抜いてしまうこともあります。
自分の論理を手放すためには、自分の失敗パターンを明確にして、何度もそれによって繰り返し失敗したのだと認識することが重要です。
「このあり方を変えなければならないのだ」という一種の絶望を味わうことで、ようやく自分のパターンを手放し新しい思考や行動を取り入れられます。
失敗⑤:本気になれないことを他責にする
「やりたくない」が結論にあると、変わらない理由を他責にして現状維持を肯定してしまいます。
”不足”ではなく”本心”が真の課題にも関わらず、「〇〇がないからがんばれない」という他責のフレーズを使っている状況のときです。
- 不足が問題:それを補えることができ、それを補えれば上手くいく問題
- 本心が問題:「やりたくない」が先にあり、その肉付けとして不足を根拠にしている問題
不足を理由に本気になれないときは、「実現可能性」ではなく「実現への熱意」を検討してみてください。
もしも本心から実現したいのであれば、「できない」を「できる」にするために他責を手放し自ら動き続けることをおすすめします。
- 実現可能性:できそうかorできなさそうか
- 実現への熱意:やりたいorやりたくないか
「やりたいけど〇〇が不足してできない」と躓いていたら、その不足状態の中からどう攻略していくのかに焦点を当てましょう。
人それぞれに所持しているリソースは異なり、そのリソースの中で理想を実現する必要があるためです。
「フェアじゃない」「無理ゲーだ」といくら訴えても、達成確率が上がることも、他者が擁護してくれることもないのです。
- フェアを求める:お金や時間や資質などを満たせない限り行動しない
- 不足状態で攻略する:現状の条件で成功する方法を模索するために行動する
まとめ
本気になるとは、理想の自分像を憑依させて視座を高めた状態になり、現状から理想までのステップを踏んでいくことです。
本気になるためには、以下の2つの要件を満たすことが求められます。
- 決断すること:本気で目指す覚悟を決める、他を断ち切る
- 意志を継続させること:気持ちと身体を継続させる
本気になると決断したとき”行動”だけに着目しがちですが、それは課題を無視して無理な努力をすることにつながります。
一歩ずつ徐々に理想に近づくことが大切であり、上辺だけの変化に惑わされないように注意してください。
本当に人生を変えようと考えたら、コーチングのような変化を支援する専門家に相談することをおすすめします。
まずは環境から自分が本気になりやすい条件を整えてみましょう。