導線とは、商品の認知から購入、またはファン化までのお客様の流れを設計することです。
導線を確立することで、個人の商品であろうとお客様の購買意欲を高められるようになります。
「売りつける」のではなく「欲しいと思われる」ようになり、無理せずに商品を売れるようになるでしょう。
- 売りつける:あんまり欲しくないという人に購入を無理に促す
- 欲しいと思われる:購入を促さずとも「売ってください」とお客様が求める
この記事では、導線の作り方についてお伝えしていきます。
自分の商品がまったく売れないときは、この導線を設計することから始めてみてください。
導線の作り方
ここでは、導線を作る手順についてお伝えしていきます。
★お客様から見た導線体験
・認知:なるほど、もっと知りたい、なんか面白そうなことしているなぁ
・教育:私も同じ状況!私もそうなりたい!だから私は停滞しているんだ!私にもできそう!
・販売:この人を信用できそう、この商品は間違いなさそう
・フォロー:金額以上にたくさん提供してもらっている、購入したから私は変われた、他の商品も買ってみたい
手順①:コンセプトとターゲットの設定
まずは、コンセプトとターゲットの設定から始めます。
コンセプトには2種類あり、それぞれを決めてください。
- 自分コンセプト:ビジネスをする目的、共感を生み出す
- 商品コンセプト:商品で提供する変化や特徴、購買意欲を生み出す
コンセプトとターゲットのどちらを先に決めるかには正解がありません。
「何を目指したいのか」と「誰を支援したいのか」のうち、自分が考えやすいほうをもとに検討してみてみましょう。
- 何を目指したいのか:私が私や世界に与えたい影響、助けたい人が不明確、コンセプト設定からターゲットを絞るとよい
- 誰を支援したいのか:私が他者に与えたい影響、誰を助けたいかが明確、ターゲット設定からコンセプトを抽出するとよい
自分コンセプトは抽象的でよいのですが、ターゲット設定にはある程度の具体性が必要になります。
知名度が低いうちはターゲットを絞らないと誰にも声が届かないため、「支援したい人」と「支援できそうな人」の共通項をターゲットにすることをおすすめします。
- 支援したい人:私が助けたい人、関りを持ちたい人
- 支援できそうな人:私のスキルや実績で背伸びすれば助けられそうな人、身近にいる人
手順②:認知の仕組みを作る
コンセプトとターゲットを決めたら、次は自分や商品の認知を広げるための仕組みを作ります。
購買意欲が生じる最初のステップは「認知」だからです。
知っているから信用するし、信用するから欲しいと思えるようになります。
- 有名企業:調べなくても知っている。信用できるから疑う必要がなく購入の選択肢に入る
- 無名個人:調べても情報が出てこない。信用できないから購入したくない
人は悩み事を解消したいとき、見知らぬヒーローよりも、身近な知人に頼りたいと考えるものです。
自分という存在がターゲットの身近なものになるような仕組みが、認知におけるよい設計になります。
例.よくある認知活動
・企業:CMや看板などによる宣伝
・個人:SNSやSNS広告による宣伝、書籍、マスメディアへの出演、仲間づくり
手順③:教育の仕組みを作る
自分に興味を持つ人が増えたからといって、商品が売れるわけではありません。
人は現状の不満を認識しづらく、抱えている問題を今すぐに解決しようとは考えないためです。
「いつか機会があったらこの人に頼もう」とブックマークされるだけで、「今すぐこの人の商品を買って自分を変えよう」とは至らないのです。
例.商品の購入を見送るよくある理由
・今のままで十分だと考えている
・自分はそれほど深刻ではないと考えている
・今すぐに対処する必要はないと考えている
・自分にその問題は該当しないと考えている
・私はその商品では変わらないだろうと考えている
認知した人が商品を欲しいと感じるためには、「今すぐに変わりたい」という動機を強めなければなりません。
この動機を強める働きかけのことを”教育”と呼び、主に次の3つのことを伝えていきます。
- このままだとどうなるのか:延長線上の未来における損失やリスク
- 本当はどうあったらよいのか:ワクワクするような理想の未来
- あなたにもできる:自己効力感の向上(理想にたどり着くためのロジック、販売者や商品への信用)
例.よくある教育活動
・企業:ストーリー化されたCM、ホームページ、無料サンプル
・個人:youtubeによる指導、セミナー、無料相談、メルマガ、ステップメール
「だから私は今すぐにこの商品を買う必要がある」という結論に至るような仕組みが、教育におけるよい設計です。
ターゲットによって伝えるべき内容や順序が異なるため、商品ごとにもっとも多くの試行錯誤が求められます。
★個人事業主における一般的な教育部分の導線の流れ
①SNSによる情報発信(認知+教育)
②メルマガ・公式ライン登録者へのステップメール(教育)
③ステップメール読了者に対するセミナーや無料相談(教育+販売)
④セールス(販売)
今すぐに売上が欲しい場合はステップメールを省き、セミナーや無料相談の参加人数を増やすことに注力するとよいでしょう。
打率は低いですが、機能するほどのステップメールを作りこむよりも短い時間で成果を得られます。
打率を高めて少ない時間の労働で押さえたい場合は、ステップメールを徹底的に改善してみてください。
ステップメールで購買意欲をうんと高められれば、セミナーどころかセールスすらも必要なくなります。
★ステップメールの一般的な流れ
①共感と憧れを呼ぶ自己紹介:幸福な現状、平凡な自分の生い立ち、体験したどんぞこ状態
②変われる方法の伝授:無駄だった努力、適切な努力、成功までのロジック、陥りがちな失敗
③オファー:セミナーや無料相談、商品の勧誘(LP)
④条件の告知:購入してほしい人、購入してほしくない人(LP)
⑤後押し:特典、販売期限、限定割引、補償(LP)
※適切な文字数とは伝えたい内容に必要な文字数のこと。3万文字~10万文字が一般的。
手順④:販売の仕組みを作る
販売の仕組みとは、すでに欲しいと感じている人が商品を買うまでのプロセスの設計です。
主に次の2つの仕組みに分かれます。
- 後押しする仕組み:「欲しい!でも…」の”でも”を取り除く施策(Q&A、相談会など)
→高単価な商品ほど後悔したくないため小さな不安がブレーキになる - 購入プロセスを実施する仕組み:決済までスムーズに移行させる施策(決済の種類、購入までの距離や分かりやすさなど)
→めんどくささは購入における最大のブレーキ
「購入プロセスを実施する仕組み」は差別化する必要性がないため、すでに売れている人を模倣するとよいでしょう。
可能な限りシンプルな仕組みにするように心掛けてみてください。
- 複雑な仕組み:購入まで10クリック以上必要、銀行振込だけなど
- シンプルな仕組み:購入まで1クリックだけ、他者と接触の必要性がないなど
「後押しする仕組み」は、主に対面セールスでおこなわれます。
「でも」を取り除くほど購買意欲が高まりますが、すべての「でも」を取り除くべきではないということに注意してください。
例.販売者が取り除くべきではない可能性のある「でも」
・結果への保証:でも確実に稼げるか分からないから迷っている
・関係性への保証:でもこれを買ったら夫に怒られるかも
・競合商品との葛藤:でももっとよい商品が他で安く売られているかも
手順⑤:フォローの仕組みを作る
事業主は「売ったらおしまい」ではなく、「売ってからが本番」です。
商品を買ったお客様が満足するように、フォローし続けなければなりません。
このフォローを怠ると商品への不満が膨れ上がり、アンチになったりクレームに発展したりします。
- 期待<結果:満足感を抱きファン化する
- 結果<期待:不満感を抱きアンチ化する(多くの人は何も言わずに去る)
フォローでは、主に次の3つの仕組みが重要になります。
- 商品の提供:誰にでも等しく提供するモノやサービス
- 個別化された対応:お客様特有の疑問/不満/ブレーキなどへの対処
- 被害に対する補償:商品が合わなかったお客様への対応
購入者が「買ってよかった」と思えるようになるための工夫を模索しましょう。
初心者の作る商品では「商品の提供」だけで満足される可能性が低いので、そこから生じる不満に目を向けるようにこころがけてください。
事業を継続するためにも、「個別化された対応」は採算度外視でおこなうことをおすすめします。
例.「商品の提供」に対するよくある不満
・効果性への不満:実際に試したけれどまったく効果がない
・疑問解消への不満:分からない部分を質問したいのに質問できない…
・具体性や適応への不満:ロジックは分かったけど実際どうすればいいの?
手順⑥:導線のボトルネックを修正する
一通りの導線を作り上げたら、実際に提供してボトルネックを見つけていきます。
ボトルネックとは、流れが停滞するポイントのことです。
見つけたボトルネックの修正を繰り返すことで、だんだんと効率の高い導線が出来上がっていきます。
- 「認知」:情報発信の量に対してどれほど認知されたか?
- 「認知→教育」:認知した人がどれほど教育を受けたか?
- 「教育→販売」:教育を受けた人がどれほど購入したか?
- 「販売→満足」:購入した人がどれほど満足したか?
ボトルネックを見つけるときは、「母数」と「打率」を分けて考えましょう。
まずは母数を増やしてから、どれほどの再現性があるのかを見極めることが大切です。
- 母数:何人がその導線を試したか?
- 打率:何割の人が次の工程に移行したか?
母数が多いほどたしかなボトルネックを見つけられますが、修正までの期間が大きくなりやすいためそのバランスに気を付ける必要があります。
個人事業主の場合は、30人~100人を目安に修正するポイントを分析してみてください。
導線作りにおける躓きポイント6選
ここでは、導線作りにおける躓きやすいポイントについてお伝えしていきます。
躓き①:ターゲットの混同
リスト集客をするとき、ターゲットには次の2つを混同させないようにしましょう。
- 商品ターゲット:今回売りたい商品の想定購買者
- リストターゲット:私が近い将来支援したい人
「商品ターゲット<リストターゲット」という関係であり、基本的にリストターゲットに向けた商品を作ることになります。
もしも、リストターゲットが女性なのに男性向け商品を売り出したら、まったく売れないだけではなくファンが離れることになりかねません。
つまり、リストターゲットをあまりにも絞りすぎると、売れる商品の幅が狭まり、また新たなリストを作らなければならない可能性があるということです。
- リストターゲットが広すぎる:誰向けの発信か分かりづらい、多様な商品を作りやすい
- リストターゲットが狭すぎる:同じ人に向けた発信をしやすい、多様な商品を作りづらい
リストターゲットをどこまで絞るべきかは、その人が採用する戦略や情熱によって異なります。
たとえば「10代でも自力で稼げるようになる」というコンセプトの場合は、10代を集めることに価値が生まれるでしょう。
一方で「愛のある結婚しよう」というコンセプトである場合は、年齢を絞る必要があまりないかもしれません。
- 戦略:それを絞ることで売れやすくなる
- 情熱:そのターゲットをメインに支援したいという自分の欲求や衝動
ターゲット設定をするときは、「リストターゲット」と「商品ターゲット」のどちらを設定しようとしているのかを明確にしてください。
そして、リストターゲットを設定するときは、絞り込んでいる条件の必要性を検討して、必要ないのであれば緩めることをおすすめします。
★SNSを始めるタイミング
自分コンセプトとリストターゲットが決まったタイミングで、認知活動としてSNSを始めてみましょう。リストターゲットを集めて、そのリスト内の需要にあった商品を作ることで、売れる商品を短期間で開発できるためです。
商品コンセプトが決まってから、または商品を作ってからSNSを始めようとする人が多いですが、認知には多くの時間を要するため販売までの期間がその分延びてしまいます。
認知の活動は早いに越したことはないので、商品づくりに先んじてSNSを始めてみてください。
躓き②:認知活動の手段への迷い
個人事業主が認知を広げる手段として、主にSNSやブログなどが挙げられます。
このときのよくある躓きは、ツールを決めきれずにどれにしようかと永遠に悩んでしまうことです。
例.ツール選びのよくある悩み
・心移りする:youtubeに決めたと思ったらInstagramもいいなと感じる
・リソースが足りない:一度にXもInstagramにも取り組もうとしてアカウントを育てきれない
ツール選びで大切な判断基準は、継続の容易さです。
どのツールにも一定数のターゲットは存在するものであり、競合とターゲットの比率も大きく変わりません。
そのため、「どのSNSが売れやすいか?」という視点ではなく「どのSNSなら続けやすいか、自分の強みを出しやすいか」という視点が重要になります。
- どのSNSが売れやすいか:ターゲットや競合のボリューム
- どのSNSなら続けやすいか:投稿内容作りにおける抵抗感の少なさ、PDCAの回しやすさ
認知を広げるツール選びで悩んだら、「続けやすいSNS」を見つけることを目的に、すべてのSNSを試してみてください。
一番続けやすそうなものを見つけたらそれに全力を注ぎ、他のSNSは一旦保留することをおすすめします。
例.SNSにおける余力
SNSごとに適切な投稿頻度やアクションが存在します。
投稿やアクションの量を増やしすぎると、かえって認知の妨げになります。
適切な量をこなしてもなお時間がある場合は、他のSNSに取り組んだり、競合の分析や商品を開発したりすることに時間を充てましょう。
・Facebook:週1~2投稿
・Instagram:週2~3投稿+毎日1回のストーリー投稿
・X(旧Twitter):毎日1~5投稿
躓き③:効きづらい人に対する教育
効きづらい人とは、商品を試しても不満を抱いてしまうような人のことです。
期待が大きすぎたり、効く条件が当てはまっていなかったりする人に商品を売ることで、購入後に不満が強まります。
- 大きすぎる期待:この商品を買えば簡単に稼げるようになるだろう
→実際はマーケティングの知識が分かるだけで単体では稼げない - 条件との不一致:この商品を買えば私も痩せられるだろう
→運動を継続できない人が買っても痩せられない
効きづらい人に「欲しい」と感じさせないためには、販売者側が「効くための条件」を把握することが重要です。
そして、”夢”を見せて購買意欲を高めるだけではなく、「買うことはゴールではなくスタートである」という”現実”も併せて伝えるようにしましょう。
- 夢:ワクワクする理想の未来
- 現実:理想の未来を実現するためのプロセス、販売者と購入者の責任や役割の区分
よい教育とは、購買意欲を高めるだけではなく、商品満足度も高めるものです。
購入者が不満を感じているときは、商品の品質の低さだけではなく、大言壮語な教育に問題があるのかもしれません。
★詐欺的なマーケティング
マーケティングは道端に落ちている石でさえも高価格で売れてしまいます。
しかし、購買意欲を高めるだけのマーケティングは購入者の不満を買いやすく、場合によっては詐欺のような犯罪と捉えられるでしょう。
そのため、教育内容と商品の品質は常に同等であることに注意しなければなりません。
「売ること」ばかりに力を注いでいると、販売者としての責任を軽視してしまい、継続的な事業が難しくなる可能性が高まります。
躓き④:押し売りが必要な時点で負け
セールス力が高いと自負している人の中には、無理やりな販売をする人がいます。
たしかに押し売りは購入判断を促しますが、それで購入を決めたお客様は「買ってよかった」という感想を抱きません。
「買わされた」と感じる人ばかりであり、ファンではなくアンチばかりが増えてしまいます。
例.よくある押し売り
・お客様の「でも」をすべて論破し続ける
・「今すぐ買わないともう売らない」と脅迫する
・このままでは最悪の未来が訪れて破滅すると脅迫する
・閉鎖的な空間で「買う」と言うまでセールスを続ける
・1人のお客様に対して複数人のセールスマンで説得し続ける
そもそも、セールスは説得や脅迫をする場ではなく、解釈を一致させたり、不安を晴らして最後の一押しをしたりする場です。
押し売りが必要な時点で「教育」が失敗しており、セールスで挽回しようとすると売上は増えるかもしれませんが不評も同じように増えていきます。
- 解釈の一致:提供するものとしないもの、お客様の現状への商品による影響など
- 最後の一押し:他の購入者の情報、特別な割引、結果以外の成果物など
既に購買意欲が高い人だけにセールスをするのが理想的であり、むしろお客様を絞ることが役割の大半です。
「この人は私の商品で幸せになれるのか?」という厳しい目でお客様を評価して、幸福に寄与しないならばむしろこちら側から販売を断りましょう。
躓き⑤:商品を売ることに抵抗感が生じる
導線を作る途中または作りきってから、リリースをすることに抵抗感が生じることがあります。
この多くは自分の商品への自信のなさが原因であり、「責任を持てないから買われたくない」という心の訴えです。
商品開発と販売が分かれている会社員には生じづらく、個人事業主ならではの悩みだといえます。
例.販売への抵抗感のサイン
・SNS投稿が途絶える
・競合の商品を勧めたくなる
・クレームの対処法を調べるようになる
・他の稼ぎ方が魅力的に感じるようになる
・ステップメールに何を書けばいいか分からなくなる
この抵抗感を解消するには、「私の商品がもっと広まればいいのに」と思えるほどの成功体験を積むことが有効です。
商品の有効性や効くための条件が把握できるほど、商品の販売意欲が高まります。
その段階にきたらようやく、公に販売する準備が整ったといえるでしょう。
- 商品の有効性:お客様に変化をどれだけ引き起こせるのか
- 効く条件の把握:変化が大きくなる条件、変化が小さくなる条件
ただし、自信がないからと言って安易に無料モニターを募集することはおすすめしません。
無料モニターと有料モニターは集まる属性が異なるため、モニターをしても参考にならない可能性があるためです。
自信をつけるために商品を提供するときは、自分のターゲットの条件を満たす人に絞ることを優先してください。
躓き⑥:最高の導線を最初に作ろうとする
何カ月経っても一向に「教育」や「販売」を開始できないことがあります。
その多くは、ステップメールや商品内容の完成度に納得できないことが原因です。
「これではお客様は集まらない!」と思い込み、リリースするよりも品質を高めることに時間を注ぎ続けます。
例.導線をリリースできない際のよくある不安
・この状態でリリースしても無意味
・これを公にしたら周りからバカにされる
・なんだか独自性が欠けていてありきたりな気がする
・これでは私の伝えたいことがまったく伝わらないだろう
・この商品を世に出したら周りに迷惑をかけて事業主人生が詰む
しかし、何事にも完成はなく、あるのは完了だけです。
完成を追い求めてしまうと、いつまで経っても不安が消えずにタスクを手放せません。
また、より完璧なものを作るには、他者の意見を取り入れることが重要です。
実際に提供してみて問題点を分析して改善することで、より早く完璧に近づいていきます。
- 完成:完璧で修正する隙が無い状態
- 完了:一旦終わらせてタスクを手放すこと
導線の品質を上げるタスクを手放せないときは、「タスクを手放す条件」を分析してみてください。
その条件を満たせる計画に作り直すか、その条件を手放すことで、リリースをする目途が立てられるようになります。
- 計画の作り直し:何があったら手放せるか→いつまでにそれを得るにはどうすればいいか
- 条件を手放す:その条件を満たさないとどうなるのか→充分な最低条件とは何か
導線からお客様が離脱する3つの理由
ここでは、導線からお客様が離脱してしまうよくある理由についてお伝えしていきます。
離脱①:怪しい
個人事業主界隈は詐欺的な商品が出回っており、見分ける方法が確立されていません。
自分の直感でしか身を守れず、少しでも怪しさを感じ取った瞬間、お客様の多くは導線から離脱します。
例.怪しさを感じやすいポイント
・本人の写真:キラキラしすぎ、素人感が強すぎるなど
・プロフィール:ビジネス感が強い、きれいごと過ぎるなど
・意見やロジック:一般的ではなく尖りすぎている、非科学的っぽいなど
・周囲に集まっている人の属性:信者感が強い、サクラっぽい、起業系ばかりなど
とはいえ、個人事業主による商材販売は、どう足掻いても怪しくなるものです。
多少の軽減は可能ですが、まったく怪しくないと感じさせるにはそれ相応の大きな実績が必要になります。
大きな実績がない場合は、「怪しいけれど大丈夫そう」という安心感を与える工夫をすることがおすすめです。
具体的には、自分の弱みや過去の話題、人柄が分かるような動画や音声の発信、有名人とのコラボや口コミなどが挙げられるでしょう。
そうした活動によって導線の流れをよくして、その人たちを裏切らないような活動を続けていけば、怪しさに屈しないブランドが作られていきます。
★ネット検索も危険
「販売者名+詐欺」で検索することは、購入者が自分の身を守る術になります。
しかし、そこで取得できる情報のすべてを鵜呑みにすることも危険であることに注意しましょう。
ここで上位表示されるサイトの一部は、他者を詐欺扱いして自分の商品を買わせようとするものです。
実際の被害者の声でない限り、調べたい販売者に関するネガティブな情報は無視することをおすすめします。
販売者側はそうした詐欺扱いしてくる他者の声に負けないくらいの実績や口コミを用意して、信用を勝ち取る必要があります。
離脱②:共感できない
共感できないとは、「この商品は自分向けではないな」とお客様に感じさせてしまうことです。
特に高単価商品の購入は、価格の安さよりも効果性が重視されます。
少しでも「自分には効果がなさそう」と感じると、導線から離脱してしまうでしょう。
例.共感できないと感じやすいポイント
・販売者の現状:この販売者のようになりたくない
・販売者が持つコンセプト:販売者の主張に賛同したくない
・販売者の経歴や過去の悩み:販売者には有効かもしれないが私には効かないだろう
実績のある素晴らしい商品であっても、そこに共感からくる信用がなければ商品は売れません。
自分の弱みこそが重要な共感ポイントになりやすいため、お客様と自分の共通する弱みは偽ることなく開示することをおすすめします。
★弱みの見せ方
弱みは共感を生み出しますが、見せ方には注意してください。
専門性が揺らぐような弱みは、かえって信用を失わせてしまいます。
専門性に関する弱みを開示するときは、それがすでに克服しているもの、あるいは謙虚だと捉えられるものに限定しましょう。
また共感される快感を味わうために、被害者的なスタンスを取り続けてしまうことにも注意が必要です。
離脱③:めんどくさい
手続きが複雑であるほど、「もういいや」とお客様は導線から離脱します。
そのため、可能な限り簡単に次のステップに移れる工夫をしてください。
例.めんどくさいを引き起こしやすいポイント
・難解な文章
・登録情報の多さ
・次のステップに移行するための手続きの複雑さとボリュームの多さ
特別な思惑がない限り、小学生や老人でも理解できるような導線が目安です。
「操作性」に関しては、すでに売れている人の手続き方法を参考にすることをおすすめします。
★特別な思惑による難解な導線
難解な導線が有効になる思惑として、代表的なものにライト層を除外することが挙げられます。
熱量が低い人、専門性が低い人、販売者を信用していない人に商品を売らないために、あえて途中で離脱する仕組みを作るのです。
個人事業主によっては「面談による審査」を導線に組み込むことで、お客様にめんどくささを与えている人もいます。
ただし、「売れてしまうことへの恐れ」から売れないために複雑な導線を組み込む人もいるため注意してください。
まとめ
導線とは、お客様が商品を購入するまでの流れの設計のことです。
導線を作るためには、以下の手順を実施していく必要があります。
- 手順①:コンセプトとターゲットの設定
- 手順②:認知の仕組みを作る
- 手順③:教育の仕組みを作る
- 手順④:販売の仕組みを作る
- 手順⑤:フォローの仕組みを作る
- 手順⑥:導線のボトルネックを修正する
売るまでの期間を短縮するためにも、導線作りと商品開発は同時並行でおこないましょう。
ただし、「長い期間を費やして作ったのに全く売れなかった」とならないように、商品コンセプトにおける需要の大きさを確かめてから作り始めてください。
例.自分がアクセス可能な需要の確認方法
・SNSの投稿の反応数:5分で骨盤矯正できる方法を知りたい人はいますか?
・セミナーへの参加数:「誰でもできる姿勢を正す方法伝授」に参加する人数
・無料体験会への参加数:無料で話を聞きますが参加したい人いますか?
・ターゲットが集まるイベントに参加する:ターゲットの抱える悩み、願望の分析