高単価商品を作るときは、「画期的な商品」ではなく「効く商品」を目指しましょう。
お客様が価値を感じるのは自身の変化であり、技術の目新しさには興味がほとんどないためです。
- 画期的な商品:世界初の技術が使われたダイエット商品
- 効く商品:めんどくさがりが無理せずに運動習慣を身につけられる商品
この記事では、誰でも可能な効き目のある高単価商品の作り方についてお伝えしていきます。
薄利多売から厚利少売に切り替えるためにも、ここで紹介する情報を取り入れてみてください。
★ざっくりとした商品を作る流れ
① 悩んでいる人を見つける:ターゲットと接触する(助けたい人&助けられそうな人&接触しやすい人)
② その人の現状と理想を分析する:この人は本当は稼ぎたいけど知識がなくて動けていない
③ 理想にたどり着く手伝いをする:方法1,2,3を試してみてよ(ロジック作り)
④ 他の人に転用してみる:現状Aの人が理想Bになった方法2を試してみない?(再現性の確認とターゲットの精緻化)
⑤ 商品化:内容の整理、パッケージづくり、価格設定
⑥ 販売:実際に売り出す
⑦ 修正:購入者からのフィードバックをもとに商品内容を改善
+α 導線づくり:より売れるための工夫と改善
高単価商品の作り方
ここでは、高単価商品を作るときの基本的な流れをお伝えしていきます。
手順①:商品を作る目的を決める
商品を作る目的とは、「ビジネスをする理由」ではなく「その市場に貢献したい理由」です。
- ビジネスをする理由:お金を稼ぐため、家族を養うため(自分の利益)
- その市場に貢献したい理由:自分で稼ぐ力を誰もが身につけられるようになってほしいから(お客様や市場、社会の利益)
高単価商品を購入するお客様は、販売者の情熱に共感し信頼して価値を感じます。
そのため、「私はビジネスを通してどんな影響を与えたいのか、それはなぜか」という目的、すなわちコンセプトを決めることが大切になります。
「関心があったからそのビジネスをしている」という出発点でもよいですが、もう一歩踏み込んで「どこを目指したいのか」まで考えてみてください。
商品を作る目的を見つけるには、その市場や業界をより深く理解したり、過去の自分の経験に目を向けたりすることをおすすめします。
- 市場や業界を深く理解する:どんな商品があり、どんな人がいて、どんな問題があるのか
- 過去の自分の経験に目を向ける:「私の人生」と「市場や業界」との関連性を見つける
準備中:コンセプトづくり
手順②:競合をリサーチする
商品を作る目的を明確にしたら、その市場における競合をリサーチしていきます。
少なくとも、30社(30人)ほどの「誰に何を売っているのか」を調査してみてください。
- 誰に売っているのか:競合のメインターゲットは誰でどんな悩みや願望の持ち主か
- 何を売っているのか:どんな手段を用いてどんな悩みの解消や願望の実現を果たそうとしているのか
SNSやブログなどから競合探し、メルマガやLINE公式に登録してみましょう。
可能であれば複数の商品を実際に購入して、具体的にどんな商品内容なのかを確かめられるとなおよいです。
準備中:高単価商品の購入時の注意点
手順③:不満層を分析する
競合をリサーチしたら、その競合商品の購入に躊躇している人、または買ったけど不満を抱いた人と接触しましょう。
競合商品で満足していない人への支援が、後追い商品の存在意義だからです。
例.ダイエット商品
・買って満足した人:実際に痩せられた!買ってよかった!
・買うか躊躇している人:めんどくさがりな私でも効果があるか分からない…
・買ったけど不満が残った人:言われたとおりにしたけど痩せれなかった!他の人はこの情報をもっと安く手に入れていた!
どのような商品も、「大多数には有効だが一部の人には非効果的」であるものです。
その一部の非効果的な人達に有効な商品を作れれば、高い価値があると認識されます。
不満者と接触するには、競合が作っているグループに参加するのがおすすめです。
まずは、どのような不満があるのか、本当に解決すべき問題は何かを調べてみてください。
準備中:情報収集の種類https://www.hitobosi.com/gather-information
手順④:不満を解決できるかを模索する
見つけた不満に対して、自分が解決する価値があるのかを見定めましょう。
解決することに莫大なリソースが必要であったり、そもそも自分以外の適任者がすでにいたりするためです。
どの問題に取り組むかを厳選することで、リソースを無駄に注ぐことを阻止できます。
例.よくある解決が難しい不満や悩み
・やる気がないこと
・他責ばかりにして行動しないこと
・他に専門職がいてその技術の習得には多くの時間が必要なこと
不満を解決できるかを模索するときは、アンチテーゼが成り立つかを指標にしてみてください。
「not A, but B」という構文を根拠で支えられるかによって、有効な意見であるかを確かめられます。
例.運動嫌い人向けのダイエット商品
not A:ダイエットでは闇雲に運動してはならない(常識の否定)
but B:運動よりもまずマインド面を整えるべきだ(示したい新しい意見や主張)
根拠:運動への抵抗感を無視してダイエットが成功してもすぐにリバウンドするからだ
常識全体を否定することは難しいため、常識の一部を否定することをおすすめします。
「一般的な方法は有効だが不満に感じる人がいる。それはなぜか?」という問いに答えようとすることで、効果的なアンチテーゼが見つかりやすくなります。
★売りたいと売れるの葛藤
ここでよくある躓きポイントは、「取り組みたい問題」と「取り組む価値がある問題」の葛藤です。
たとえばコーチング商品を売ろうとする多くの人は、次のような葛藤に陥ります。
・取り組みたい問題:自分が為したいこと
(例.やりたいことを見つける、やる気を出させる、幸せにさせる)
・取り組む価値がある問題:今の自分が解決がしやすいこと、お客様が変化を感じやすいこと
(例.年収を上げる、夫婦関係をよくする)
取り組みたい問題というのはたいていが解決する難易度が高い傾向にあります。
中途半端な品質になり、お客様の不満ばかりが強まるでしょう。
新しい商品をつくるときは、「その商品はすぐに満足される品質まで作れるか」を判断基準の1つにしてみてください。
特に生活基盤を作る段階の個人事業主は、「私が売りたい」よりも「私でも役立てる」商品づくりを優先することをおすすめします。
準備中:好きなことを仕事にするには
手順⑤:需要と供給をリサーチする
解決する価値があり自分が解決できそうな不満を見つけたら、その不満が本当に求められているのかを確かめます。
商品内容にもよりますが、一般的に商品開発の期間は3カ月以上かかるものであり、一か八かで商品を作るには多すぎるリソースが必要になるためです。
売れる確率の高い商品を開発するためにも、この石橋を叩く期間である需要と供給のリサーチを徹底してみてください。
- 一か八か:リサーチせずに作りたい商品をつくる(3カ月で確実性が低い)
- 精度を上げる:需要がありそうなことを確認してから商品を作る(4カ月で確実性が高い)
需要のリサーチをするには、ウェビナーやSNSで作ろうとしている商品の知識を披露してみることが有効です。
その情報に喰いつく人が多いほど、需要があり作る価値があると考えられます。
また、競合商品が存在しているのかも確かめましょう。
同じような不満を解決する商品がありふれている場合は、その不満層の悩みを解決する商品を作ることをおすすめします。
★ブルーオーシャンには要注意
競合が多すぎるだけではなく、競合が全くいないことにも注意してください。
競合がいない場合、その悩みは解決が難しかったり需要がなかったりする可能性が高いです。
探しても全く競合がいないというときは、リソースが許すなら商品開発してもよいでしょうが、切迫している状態なら手を出すことはおすすめできません。
準備中:情報発信のコツhttps://www.hitobosi.com/to-share-information
手順⑥:商品を作りこむ
需要も供給もほどよくあることが分かったら、ようやく商品を作りこんでいきます。
実際にその悩みが解消でき、お客様が望んでいる理想の地点に連れていけるようにしましょう。
例.ダイエット商品
A地点(現状):太っていて自信がない
B地点(理想):ほどよく痩せて自信をもってウェディングドレスを着れる
商品を作りこむときは、理論と実績の2つが重要です。
机上の空論にならないように、かならずモニターによって実績を得るようにしてください。
- 理論:私はなぜA地点からB地点に連れていけるのか?
- 実績:この商品はどれほどの効果と再現性があるのか?
A地点(現状)からB地点(理想)に向かう人と実際に関わることで、より効果的な商品内容を作れます。
問題や解決のための仮説を見つけるためにはじめはインプットを増やして、一通りインプットをしたら実際にターゲットの目標達成を支援してみましょう。
「師弟関係」ではなく「対等な関係」という立ち位置になることで、自分のスキルが未熟でもターゲットのリアルな情報を取得できます。
- 師弟関係(私が教える):私が教えるダイエット方法を試してみて!
- 対等な関係(一緒に目標達成を目指す):3カ月で-5kg痩せるために一緒にダイエットを続けよう!

高単価商品づくりのポイント
ここでは、高単価商品を作るときに押さえておきたいポイントについてお伝えしていきます。
ポイント①:すべての人向けは失敗する
商品のターゲットが広ければ広いほど、誰にも刺さらない性能になってしまいます。
ぼんやりとしたありふれた商品内容では、次の2つの失敗をする可能性が高いです。
- 売れない:誰も欲しいと思わない
- 効かない:効果が薄い人に売ってしまう、クレームにつながる
たとえば、「不幸な人向けの商品」と「売上が上がらずに自信を失った人向けの商品」では、後者の方が自分事と認識して購買意欲が高まります。
また、商品内容も「売上と自信」に関することにフォーカスされて、購入者が求めているサービスをピンポイントに提供できるようになるでしょう。
- ターゲットが広い:幸せになるための商品、成長するための商品
- ターゲットが狭い:夫がブラジャーをしていてショックを受けた人向けの商品
ターゲットを絞ることは機会損失になりそうであり、強い不安や恐怖が伴います。
しかし、「誰にも売れない商品」よりも「誰かには売れる商品」の方が売り上げに貢献しやすいということを覚えておきましょう。
「この類の悩みを持つ人なら7割はA地点からB地点に連れていけるな」という自信を持てるぐらいのターゲットがほどよいです。
★ターゲットが広すぎるときの対処法
商品を売ったけど効き目が弱かったというときは、主に次の2つの選択肢が考えられます。
・そのターゲットを削ぎ落して狭める
・そのターゲットも包括する商品内容に更新する

ポイント②:商品の質と売れるかは別物
「よい商品なら売れるはず!」という考えは誤りです。
商品内容は購入者にしか分からず、購入前はそのパッケージでしか判断できないためです。
例.youtubeにおけるお客様の把握内容
・視聴前:サムネ、タイトルで視聴するかを判断する
・クリック後:ようやく動画の内容を確認できる
・視聴後:動画の内容が期待を上回っていて今後も見たいと感じたらファンになる
マーケターにありがちな失敗に、パッケージは豪華なのに商品内容がしょぼいことが挙げられます。
たとえば「誰でも1カ月で1千万円を稼ぐ方法」というパッケージに対して、内容は「この商品のアフィリエイト」みたいな場合です。
一方で職人気質な人にありがちな失敗は、商品内容が豪華なのにパッケージがしょぼいケースです。
3年以上の集大成でしっかりとモニターで実績を積んだのに、100円という期待できない価格をつけることで誰にも見向きされないようなケースが挙げられるでしょう。
- 商品の質<パッケージの質:売れやすい、不満につながりやすい
- パッケージの質<商品の質:売れづらい、好評感つながりやすい
「何を売るか(質)」と「どう売るか(売り方)」は別の話であるということを覚えておいてください。
このバランス感覚を養うことも、高単価商品を売るためには欠かせないスキルの1つです。
準備中:価格の設定方法
ポイント③:渡す橋は直感よりも短めにしよう
商品を売るということは、A地点(現在地)からB地点(理想)の橋渡しをするということです。
高単価商品はお客様の変化に価値があり、その橋渡しをするためのサービスや情報を商品内容として提供します。
例.ジム
・A地点:運動する場所がない
・B地点:運動する場所を得られる
・提供内容:豊富な種類の運動器具の提供
この橋渡しにおいてよくあるミスは、期間に対して橋の距離を長く設定しすぎることです。
一般的なお客様はモチベーションがそれほど高くなく、想定外の場所で躓き非常にゆっくりしたスピードで進みます。
距離が長いほどわかりやすくて需要のある変化を宣伝できますが、直感よりも人はそれほど早く変化できません。
「期間内に橋を渡り切れなかった」という事実は強い不満を生み、あなたの商品へのクレームにつながるでしょう。
例.「スキルゼロから3カ月で月商30万円」における橋渡しのミス
・技術的課題の違い:同じスキルゼロでも、パソコンが得意な人とそうでない人がいる
・精神的課題の違い:失敗を恐れやすい人、計画を立てない人など学習を阻害しやすいメンタル
・費やせる時間の違い:3カ月で300時間費やせる人と、1日1時間が限界の人がいる
・モチベーションの違い:私の想定する熱量と実際のお客さんの熱量のギャップ
初めて高額商品を作るならば、A地点からB地点の距離はできる限り短くすることをおすすめします。
直感の1/5程度の距離にすることで、より多くの人が渡り切れるようになり満足感を感じるようになるためです。
自分を基準にするのではなく、モニターをとって一般的な基準を設定するようにしてみてください。
例.橋渡しにおける解決策
・橋を短くする:「痩せる」ではなく「運動習慣が身につく」
・期間を延ばす:「3カ月」ではなく「半年」
・ターゲットを絞る:「誰でも」ではなく「1日1時間の時間を作れる人」
・躓きポイントを解消する:「運動できない理由と解決パターン」を多く見つけておく

ポイント④:ブルーオーシャンだけにこだわらない
「競合が多いレッドオーシャンではなく、競合が全くいないブルーオーシャンで闘え」とよく言われています。
しかし、ブルーオーシャンはそう簡単に見つかるものではありません。
あったとしてもそれは、そもそも需要がなかったり解決が難しかったりする可能性が高く、ギャンブルチックな挑戦になるでしょう。
例.ゲーム実況
レッドオーシャン:男性向けの女性実況
ブルーオーシャン:女性向けの女性実況(当たれば大きいが需要がない可能性も高い)
「勝てそうな場所を探すこと」は大切ですが、「勝負する回数を増やすこと」はそれ以上に大切です。
ブルーオーシャンを探そうとするといつまで経っても勝負をしかけられなくなることがあるため、「模索するフェーズ」と「勝負するフェーズ」を時間で区切ることをおすすめします。
どちらか片方ではなく、バランスよく経験を積んでいってください。

ポイント⑤:お金を稼ぐという目的を一旦手放そう
お金を稼ぐことがビジネスをする目的の1つですが、高単価商品を作るときはその目的を一旦手放しましょう。
売上を得ようとするほど焦るようになり、かえって成功まで時間がかかってしまうためです。
例.焦りによる問題
・視野の狭まり:「今できること」だけで商品を作ろうとする
・モニターへの意欲低下:商品づくりの時間を疎かにする
・パッケージだけの商品づくり:「満足されること」よりも「売れること」を優先する
もし初めて進出する分野であるならば、少なくとも1年間はあえて利益を得ないようにしてみてください。
その分野におけるお客様の本質的な悩みを理解するとともに、自分のスキルを高めることに専念するのです。
そうして徐々にファンを増やしていき、長期的に売り続けるための土台を形成することをおすすめします。
ただし、「利益を急がないこと」と「動かないこと」は別物です。
利益を目的にしないだけであり、取り組むべきことはたくさんあるので停滞しないように注意しましょう。

高単価商品作りに欠かせない3つのスキル
ここでは、高単価商品を作るためのスキルについてお伝えしていきます。
高単価商品を作る際は、それぞれのスキルを満遍なく高めるように意識してみてください。
スキル①:売れる商品を見つける力
売れる商品を見つける力とは、需要があり供給が少ない商品を分析する能力のことです。
「何を作るべきか」が分かる能力であり、主にリサーチ力が重要になります。
売れる商品を見つける力が弱いと、商品案が思いつかなかったり、需要のない商品を作ったりすることになるでしょう。
- 競合を調べる力:競合は誰に何をどうやって売っているのか、私と競合の違い
- 購入者を調べる力:購入者は何を期待して買い、何に満足や不満を感じているのか
- 自分のファンを調べる力:私のファンはどんな傾向があり何に反応しやすく何を求めているのか
スキル②:満足される商品を作る力
満足される商品を作る力とは、商品内容の開発能力のことです。
「A地点からB地点に連れていくためにはどうすればよいのか」を埋められる能力になります。
満足される商品を作る力が弱いと、パッケージ負けするクレームの付きやすい商品しか作れずに、事業主として長生きすることが難しくなるでしょう。
- 再現性:どの類の人に何割程度の成功率があるのか
- ロジック:なぜA地点からB地点に連れていけるのか
- 私の関わり:A地点からB地点に連れていくためにフォローすべきことや振る舞い
スキル③:商品を欲しいと感じさせる力
商品を欲しいと感じさせる力とは、商品価値を最大化させる教育能力のことです。
「なぜこの商品に価値があるのか」を適切に伝えられる営業やマーケティング能力になります。
商品を欲しいと感じさせる力が弱いと、どんな素晴らしい商品を作ろうとも売れなかったり、効き目の弱い人に商品を売ってクレームが発生したりしてしまうでしょう。
- 営業力:お客様1人ひとりに個別化された提案により購買意欲を高める力
- マーケティング力:商品価値を見出す人への認知拡大、商品価値を最大化する教育
詐欺師として噂されないための押さえどころ
詐欺師と噂されることを恐れて、高単価商品の提供に足踏みしている人もいるでしょう。
ここでは、詐欺と思われないための工夫を6つお伝えしていきます。
どんな工夫を施しても批判はなくせませんが、批判の量を減らしたり、致命的な失敗をしないための対策をしたりすることが大切です。
詐欺①:ターゲットを絞る
提供する商品が効きやすく、かつ求めているお客様だけに売るように心掛けてください。
批判につながる最大の理由は、期待以上の成果が得られなかったときだからです。
「私にとって〇〇円ほどの価値がないものを売りつけられた」という感覚が、恨みを買うことにつながります。
- 商品が効きやすい:サービスを提供することで変化しやすい、期待と変化が一致している
- 商品を求めている:その変化やサービスを今欲しいと価値を見出している
たくさん売ることではなく、長く売り続けることを考えましょう。
「この人は私の商品でよい変化が起きるかな?」という視点を持ち、効き目が弱そうな人にはこちら側から販売を断ります。
自分の商品以外の最適なお客様への商品やサービスがあるなら、競合のものであろうと紹介できる余裕を保つことが大切です。
★どうやってターゲットを絞る?
ターゲットを絞るには、次のような方法が挙げられます。
・面接による判断:お客様と対話して本当に私の商品が必要と判断した人だけに販売する
・教育された人限定:メルマガやライン公式、セミナーなどに参加した人だけに販売する
・フロント商品購入者限定:私を信頼するための商品の購入者だけに販売する
※公に販売しないことで、価値を感じていない第三者に批判されることを予防できる。
準備中:導線の作り方
詐欺②:約束事を明確にする
商品を販売するとき、「実際に提供する変化やサービス」と「お客様が期待する変化やサービス」を一致させるようにしてください。
一般的に商品を購入するときは期待を高めすぎてしまう傾向があるため、これを修正する必要があります。
例.「個人で月商30万円を稼ぐ方法」という商材の実際と期待
・実際に提供する変化:何をすれば稼げるようになるのかが分かるようになる
・実際に提供するサービス:月商30万円を稼ぐノウハウの伝授
・お客様が期待する変化:実際にお金を一生涯稼げるようになる
・お客様が期待するサービス:手取り足取り教えてもらえる、指示待ちでOK
相手の「欲しい」を引き出すために、遠い変化をキャッチコピーにすることがあります。
たしかにこれは購買意欲を高めますが、そのままの状態で販売してしまうと「思ったのと違った」という感想になり悪い口コミの原因になるでしょう。
例.「英会話教室」という商材のキャッチコピー
・近い変化:英語を話すコツをつかめる、ネイティブな英会話の経験を積める
・遠い変化:誰でも英語がペラペラになる、世界中の人と友達になれる、世界が広がる
あくまで、お客様の願望を叶えるための1つの手段があなたの商品です。
「私の商品を買えば願望が叶う」ではなく、「あなたの願望を叶えるためには私の商品が効果的」という認識を持ってもらうことが大切です。
高単価商品を売るときは「夢を見せること」は重要ですが、それだけ売ってはなりません。

詐欺③:変化の指標をつくる
変化の指標とは、商品購入前と購入後にどれほど変わったのかを明確にするための基準です。
私たちは自身の変化を感じづらく、「昔も今も変わっていない」と捉えやすい傾向があります。
たとえば商品を購入して大きく変わっても、次のような自己認識をしがちです。
- 大してすごい変化は起きていない:セミナーを開催できるようになったけどそれは大した変化ではない
- 商品を買わなくても結果は変わらなかった:商品を買っても買わなくても私は30万円を稼げていた
変化の指標を作るには、A地点(現状)とB地点(理想)への認識を明確にすることが重要です。
今どこにいて、理想にたどり着くためにはどんなステップが必要なのかを説明できるようになってください。
- A地点(現状)の把握:今できることとできないこと
- B地点までのハードルの把握:何ができるようになれば理想にたどり着けるのか、それはどれほど大変で重大か
- B地点(理想)までの距離の把握:どのくらいの期間や労力があれば理想にたどり着けるのか
また、変化を実感してもらうためにも、販売者はポジティブフィードバックを多く提供することが大切です。
一般的には小さな変化であっても、そのお客様にとっては大きな変化だということもあるため、どんな些細な変化も蔑ろにしてはなりません。
ただし、「おべっか」によるポジティブフィードバックはお客様を不快にさせます。
「それは大きな変化だからすごいんだ」と心の底から感じながら、お客様の変化を承認するようにしましょう。

詐欺④:品質を高めフォローを増やす
「釣った魚には餌を与えない」という販売者にはならないようにしてください。
個人事業主は口コミとリピーターが大切であり、ファンが増えない限り永遠に自転車操業を続けることになります。
「潜在客」よりも「既存客」にこそ力を注ぎ、購入者の期待を上回る変化を何が何でも引き起こしましょう。
- 潜在客:あなたや商品に興味を持ちやすいけどまだ未接触な人
- 既存客:すでの商品を購入した人
特に提供する商品内容の質が低いうちは、それを補うためにも予算度外視で積極的にお客様のフォローをすることをおすすめします。
何に悩みやすく、何をすれば前進するのかをお客様とじかに接して模索しましょう。
そうして経験を積んでブラッシュアップすることで、実際のフォローがあまり必要ないような高い品質の商品が作られます。
- 初期段階:A地点からB地点にたどり着くためのノウハウに穴が多いためフォローすることで対応する
- 後期段階:ノウハウの穴がほとんどなくなりフォローする必要性がなくなる
「売れればOK」という考え方は、詐欺師と変わりありません。
事業主として本番は、「売るまで」ではなく「売った後」であることを忘れないでください。

詐欺⑤:無理やりなセールスをしない
詐欺師と認識されやすいもっとも分かりやすく陥りやすい行為は、無理やりなセールスです。
どんなに素晴らしい変化を引き起こせたとしても、「欲しくない」と感じている人に商品を売ってもいいことは1つもありません。
「あのときに無理やりなセールスをしてくれてありがとう!」なんて感想を持つ人なんて、ほとんどいないことを覚えておきましょう。
例.よくある無理やりなセールス
・相手の「でも」を論破し続ける
・購入を決めるまで拘束し続ける
・1人のお客様に対して複数人で購入するよう促す
・その場で購入を決めなければならない制約を設ける
売るための方法はたくさんありますが、その多くは使い方を間違えるとクレームにつながります。
売る方法の採用基準は、「商品購入率」ではなく「商品購入後の満足度(ファン定着率)」で考えるようにしてください。
「お客様が自発的に欲しいと感じること」が大切なのであり、「欲しいと言わせること」を目的にしてはなりません。
例.無理やりなセールスをしてしまいやすい理由
・焦り:早く利益を上げなければならないという強迫観念
→強い焦りを持っていると売ることに固執するようになる。
・情熱:お客様のためにも商品を提供すべきだという正義感
→情熱は大切だがそのぶつけかたを模索すべき。強い情熱は抵抗感を生む。

詐欺⑥:不満は小さいうちにつぶしておく
一般的な日本人は、小さな不満を口に出しません。
大きな不満になるまで積み重ね、がまんしきれなくなったら爆発してアンチになったり、すっと姿を消したりします。
そのため、フォロー中に販売者側から不安があるかを聞き出し、小さな不満をつぶしていくことが大切です。
ただし、不満を気軽に言える関係性でなければ、小さな不満を聞き出すことはできないでしょう。
不満を小さなうちにつぶすためにも、信頼関係による安心感を構築するようにしてください。
例.関係性を築くための方法
・リアルで会う
・お客様の弱みや悩みを肯定する
・お客様の強みや成果を承認する
・商品に対して自信を持ち安心させる
・お客様からのネガティブフィードバックを歓迎して感謝する
人が持つ個性ごとに不満が出るのが普通であり、すべての人が不満を持たない万能な商品なんて作れません。
「お客様に商品を馴染ませる潤滑油」として、お客様が商品を十分に使えるようにフォローを徹底しましょう。
お客様からネガティブフィードバックをもらったからといって、「商品の品質が低いと評価された」と考えないようにすることをおすすめします。

詐欺⑦:一般的な常識を一通り調べておく
商品を作るときは、一般的な常識や解決策を調べておきましょう。
「自分の意見」と「常識」を理解しておかないと、お客様からの不信感が強まるためです。
特に健康に関する商品を作るときは、それによる悪影響を徹底的に調べるようにしてください。
例.ダイエット商品
・常識:痩せるときは栄養に気を付けなければならない
・自分の意見:糖質制限により理想の身体を手に入れよう
・悪影響:栄養素が足りないことによる肉体的・精神的な問題
商品を作るなら、とにかくインプット量を増やすことが大切です。
その悩みを持つ人が自力で解決しようとするときの10倍の労力を注いで、一般的な答えや常識をリサーチしましょう。
商品を提供する以上、その道のプロであるという自覚を持たなければなりません。
「そんなことも知らないの?」と言われることがあるのは仕方ないですが、それがちょっと調べればわかることでないように注意してください。
リサーチが少ない意見は「仮説」ではなく単なる「夢想」であり、その机上の空論は他者からしたらほぼ無価値です。
まとめ
高単価商品を作るときは、「革新的なすごい商品」ではなく「誰かには効く商品」を目指しましょう。
お客様の願望を叶えられるピッタリな商品であれば、価格競争をせずとも高い価値を見出してもらえるためです。
効く商品を作るには、既存の商品に不満を感じる人をリサーチして、その人たちを支援できるような商品を作ってみてください。
誰にも必要とされない商品開発に何カ月も費やさないためにも、面倒ですがリサーチを徹底することが大切です。