自由が魅力のフリーランスですが、休みを含めて働き方を自分で管理しなければなりません。
会社員とは異なって休日の指定や制度がなく、休むも働くもすべてが自己責任だからです。
この記事では、フリーランスの休み方についてお伝えしていきます。
フリーランスになったもののどう休みをとればいいのか分からない場合は、ここの情報を取り入れてみてください。
フリーランスが休みを取る方法
ここでは、フリーランスが休みを取る2つの方法についてお伝えしていきます。
方法①:締切までの予定を調整する
フリーランスの多くは、委託された仕事を納期までに納品するだけの契約です。
納期までの時間の使い方は自由であり、満足される質で納品できるのならばどれほど休もうと問題になりません。
そのため、仕事を請け負っている途中で、休日を自分で作り出すのが一般的な方法です。
働きながら休日を確保するには、仕事量の調整能力や仕事を完了させる技術などが重要になります。
- 仕事量の調整能力:仕事を断る技術、仕事量を見積る技術、スケジュール管理能力
- 仕事を完了させる技術:品質をいつまでも高めずに手放す技術
方法②:仕事量そのものを調整する
休みを増やしたくなったら、仕事量そのものを調整するしかありません。
その場合は、クライアントに相談して仕事量を減らしてもらうよう頼む必要があります。
- 量をセーブする:いつもなら10個引き受けているが今回は3個に留めてほしい
- 一定期間は引き受けない:来月まで仕事を請け負うことができない
フリーランスに対して割り切っているクライアントも多く、仕事の割り当て前ならほとんど問題視されることはないでしょう。
ただし、あまりにもクライアントを軽視した内容だと、契約を打ち切られる可能性があります。
仕事を失わないためにも、クライアントとの関係性を良好に保っておくとよいかもしれません。
フリーランスが休むときに気を付けたいポイント
ここでは、クライアントに相談して仕事量を調整するときの注意点についてお伝えしていきます。
ポイント①:契約の内容
クライアントに相談する前に、まずは結んでいる契約内容を確認してみてください。
休みの申請方法や最低限の労働量などの、守るべき項目が記載されていることがあるためです。
契約書を取り交わしていない場合は、クライアントに直接尋ねてみるしかありません。
クライアントによって休み方の常識が異なるため、クライアントごとの常識に合わせることをおすすめします。
例.休みに対する常識
クライアントA:仕事を割り当てる3日前には連絡をすべきだ
クライアントB:前月に伝えてもらわないと困る、社会人としてあり得ない
ポイント②:申告時の態度
契約書に書いてあろうとなかろうと、仕事量の調整を相談するときの態度には気をつけましょう。
特別なスキルを持っていない限り代わりはいくらでもいて、心象が悪いと簡単に契約を打ち切られるためです。
仕事量の調整申告が、クライアントに大きな負担をかける行為であることを忘れてはなりません。
あくまでも自分のわがままを聞いてもらうという前提で、相談を持ち掛けるようにしてください。
ポイント③:仕事量に関する見積り
「取りたい休日を得るための仕事量」への見積りには気を付けてください。
モチベーションや準備、疲れなどの理由で休日の前後は働ける時間が減りやすいためです。
単純な稼働日に対していつもの効率で仕事量を見積ると、納期まで間に合わなかったり品質が落ちたりするかもしれません。
気持ち少なめに仕事量をセーブして、「余裕があったらまた伝えます」とクライアントに説明することをおすすめします。
★予定が未定な場合は一旦量を減らそう
こなせる仕事量に影響する予定が入りそうなときは、予定が入ること前提で仕事量を減らすことをおすすめします。
クライアントからしたら、「仕事量を減らしたい」と突然主張されるよりも、「やっぱりもっと仕事できます」と言われたほうが対応しやすいためです。
フリーランスを多く抱えているほど仕事のドタキャンが発生して、クライアントはリカバリーしてくれる人を探します。
「まだ仕事を引き受けられるよ」というバッファの存在には、むしろ感謝するぐらいです。
突発的に休日が必要になったら?
フリーランスを続けていると、納期までの納品を難しくさせるトラブルが生じることもあります。
そのような仕事の納期がずれ込むような突然のトラブルが起きたら、できる限り早めにクライアントに相談してみてください。
例.よくあるトラブル
・緊急入院
・身内の不幸
・子供の病気
・機械の故障
トラブルの種類や規模にもよりますが、「納期に間に合わないことが確定してから」ではなく「トラブルが発生した段階」で相談することが肝心です。
早めにリカバリー体制を整えることができ、大きな問題に発展する前に対処できる可能性があるためです。
また、そのような不測の事態に備えて、横のつながりを作っておくとよいかもしれません。
クライアント側がリカバリーできない最悪の場合は、自分と同練度の知人を紹介することで丸く収まることもあります。
そのような人脈を築くためにも、同業とはコミュニケーションをとり、同業が困っているときは率先してサポートすることが大切になります。
★繰り返しやすいトラブル
生理痛や子供の病気のように、自分ではコントロール不可能にも関わらず何度も生じるトラブルが存在します。
そのようなトラブルの可能性がある場合は、常に仕事をキープしてバッファとしての役割を果たしてみてください。
納期に間に合わないという相談はあなた自身にもストレスがかかり、プライベートにまで悪影響を及ぼします。
そのストレスは誰かを恨むことにもつながるため、その状態でも無理せずに働く方法を模索することをおすすめします。
フリーランスが休みづらい理由
フリーランスは自由な働き方ですが、休むことに強い抵抗感を抱く人も多いです。
ここでは、フリーランスが休日に抱く抵抗感についてお伝えしていきます。
理由①:嫌われるかも
自分の仕事量を減らす場合、発注者であるクライアントや同じ立場のフリーランスに負担をかけることになります。
会社時代ではそんな働き方をすると周囲に嫌われるため、フリーランスでも同じように捉えている人が多いです。
たしかに、猶予のない仕事量の調整相談は、クライアントからしても他のフリーランスからしても迷惑でしかありません。
しかし、カバーできる余裕がある場合は、次の2つの理由からあまり問題視されない傾向になります。
- クライアント視点:そもそもフリーランスをあてにしていない
- 他のフリーランス視点:出来高制のため収入を増やすチャンスが得られる
契約時の約束を守れていれば、仕事量の調整をしたからという理由で嫌われる可能性は低いです。
請け負った仕事には責任を持つ必要がありますが、まだ割り当てられていないならそこまで気にしなくてよいでしょう。
理由②:仕事がなくなるかも
「一定数以上の仕事を請け負わないと契約を切られる」という強迫観念から、無理に仕事をしようとするフリーランスがいます。
クライアントからしたら、少量の仕事しか請け負わなかったり安定した仕事量を消化しなかったりするフリーランスは手間ばかりかかる存在だと認識する傾向があるためです。
★クライアントが大量受注するフリーランスを求める理由
・教育する手間が省けるから
・管理する人数を減らせるから
・仕事を割り当てる際の見積りが容易になるから
もちろん、クライアントや自分のためにも、自分本位な仕事量の調整をしないほうがよいでしょう。
しかし、仕事が失われる恐怖から無理に量をこなしているならば、それは誤った努力である可能性が高いです。
- クライアントや自分のための努力:他者貢献、報酬や成長目当て
- 仕事を失わないための努力:「この仕事を失ったら次がない」という恐怖による無理したがんばり
「営業すればいつでも仕事を見つけられる」と考えないと、会社員時代以上のストレスが生じます。
クライアントを軽視してはなりませんが、チャンスはたくさんあるという前提を持ってみてください。
そのような認識を維持するためにも、1つの取引先に依存するのではなく、3つ程度の取引先と仕事をすることをおすすめします。
理由③:仕事したほうがお得かも
多くのフリーランスは完全出来高制であり、「この休日には本来稼げたであろう1万円の価値はあるのか?」と休みの価値を考えてしまいます。
休日の最後にはその日の過ごし方を評価するようになり、「なら仕事していたほうがマシだった」と後悔しやすくなるのです。
- お得感:休みを減らして収入が増えた、増えた1万円で美味しいものを食べよう
- 損失感:休みを取ったから収入が減った、1万円の価値ある休日ではなかった
- 休日への評価:今回の休日は価値があった?仕事をしたほうがよかったのでは?
休みを高い買い物だと考えると、1つひとつの出来事に敏感になり余裕が失われてしまいます。
元を取り戻そうと忙しない休日を過ごすようになり、休んだにも関わらずストレスが溜まるようになるでしょう。
例.休日への捉え方
・「休日=希少」:せっかくの休みだから思いっきり楽しまなきゃ!
・「休日=大量」:来週も休みがあるし今日はゴロゴロしてよう
・「休日=整える日」:仕事以外でやるべきことややりたいことをやろう
・「休日=高い買い物」:1万円分の休日なんだから満足できるように過ごさなきゃ!
たしかに休日を丁寧に扱うことは大切ですが、休みで得られるメリットの多くはお金で換算できるものではありません。
自分にとって仕事やお金以外で大切なことを言語化して、一般的な価値基準など関係なしに取り組むことをおすすめします。
- 一般的な価値基準:お金、トレンド、人気の商品や過ごし方
- 自分軸的な価値基準:自分が好きなもの、自分が大切にしたいもの、自分が価値を置いているもの
★休むより仕事をした方がお得だと感じたら
休日が必要ないと感じたとき、よくある理由として仕事の難易度が低すぎることが挙げられます。
・難易度が低すぎるあまりに単価が安く、量をこなさないと欲しい収入を得られない
・「すでにできること」だけを実施するため疲労も少なく、休日に何をするかを悩むほうが疲れる
このような理由により休日よりも仕事を優先したくなる場合は、高単価な案件に手を出すスキルアップのサインだと捉えることをおすすめします。
「休みが必要になる」かつ「休む余裕を作れる」程度に、目標の難易度を上げてみてください。
理由④:他の人は働いているのに
「チームメンバーや、別業種の親や友人などが働いているのに…」という罪悪感を抱くケースもあります。
自分だけズルして休んでいる感覚になり、そわそわしてゆっくりと休めないような状態です。
または置いていかれる不安から、自分も何かしなきゃと気持ちが焦ってしまうような状態かもしれません。
- ズルして休んでいる感覚:他の人が動いているのに私だけ休んでいていいいのだろうか
- 置いていかれる不安:他の人が動いているときに私が休むことで差が開いてしまう
フリーランスはまともな職でも、安定した職でもないという認識が一般的です。
そのため、がんばっていないと不安になりやすく、思う存分休むということに強い抵抗感が生じます。
自由であることがフリーランスのメリットなのに、自由であることに危機感を抱いてしまうのです。
★フリーランスにとっての自由と危機感
・仕事量を調整できる→仕事がいつまでもあるわけではない、椅子取りゲーム
・働く時間を調整できる→夜に働いていると自分がまともな人間でないように感じる
・働き方を自由に変えられる→この職種はいつなくなるか分からない、会社員よりもスキルが劣っている気がする
「私だけ休んでいていいのだろうか?」と疑問を抱いたら、自分の人生ストーリーを描きなおしてみてください。
「どんな人生でありたいのか」「どんな人生を築きたいのか」に焦点を当て続けることで、ストーリーから大きく外れない限りは休むことへの不安感が和らぎます。
描いたストーリーから外れて未来に不安を感じたら、その不安を取り除くための戦略や計画、手段について考えましょう。
フリーランスにおすすめの休日の過ごし方
ここでは、おすすめの休日の過ごし方についてお伝えしていきます。
休日に何をすべきか分からないと感じたら、ここの休み方を取り入れてみてください。
過ごし方①:アーティストデート
アーティストデートとは、ワクワク感を取り戻すための休日の過ごし方です。
ワクワクするような新鮮な体験により、自分の中にある興味関心や創造性のアンテナを手入れします。
例.アーティストデート
・海辺で黄昏る
・スカイダイビングをする
・素敵な景色のカフェでくつろぐ
ワクワクを感じる行動ならば何をしてもよいのですが、1人で取り組まなければなりません。
自分の気持ちを優先することが大切であり、他者がいると自分本位な行動が難しくなるためです。
★アーティストデートのルール
・1人で実施する
・スマホをいじらない
・新鮮でワクワクする体験をする
・思い付きではなく計画的な行動を実施する
創造性が回復することで、「試してみたい仮説」を見つけられて働く意欲を取り戻せます。
心が軽くなり、新しいことや今ある仕事に取り組みたいと感じられれば成功です。
ただし、アイデアはすぐに忘れてしまうため、「これだ!」ひらめいた瞬間にメモを取れるような準備をしておきましょう。
過ごし方②:人生の方向性を見直す
仕事が忙しくなると、「どこかを目指す」のではなく「今あるものをこなす」ことが目的になりがちです。
「このままだとどうなるのか」と人生を俯瞰しないため、未来に不安を抱くとともに現状への不満を持つようになります。
★人生の方向性を見失ったときのサイン
・絶望感:もう人生を変えようもないことを悟った感覚
・浪費感:しょうもないことに自分の時間を使っている感覚
・不安感:このままでは不幸になるだろうという未来への危機感
・義務感:「今の私の役割を果たさなきゃ」というやらされている感
忙しいときほど、「このまま延長線上の人生でいいのか」と自問自答する機会を設けてみてください。
今の仕事が無駄ではないと分かることで、不安は振り払われてより集中力が増します。
もしこのままではダメだと分かったならば、たどり着きたい目的地と手段を見つけることで、時間を建設的に使えるようになるでしょう。
★人生の方向性を見直すための問い
・本当はどうなりたいのか
・このままだとどうなるのか
・なぜ目指したい方向に進めていないのか、阻害要因は何か
ただし、進みたい方向とずれているからといって、今ある仕事や役割をすぐに放棄してはなりません。
本当にその方向に進みたいのかを確かめつつ、小さな試みから徐々に方向性を修正することをおすすめします。
例.もっと短時間で稼げるようになりたいとき
・方向性の検証:私は本当に自由で優雅な暮らしをすると幸せになれるのだろうか?
・方向性を変えるための小さな試み:まずは本当に稼げるかを副業で確かめよう
過ごし方③:自己成長の時間にする
フリーランスは会社員と異なり、研修もなければ出世もありません。
今の仕事を続けていれば単価が上がるわけではなく、異なる単価の仕事をするにはそのスキルを自分で身につける必要があります。
文字単価1円のwebライターをいくら続けようと、そこで備わるスキルだけでは文字単価10円の仕事をすることが難しいということです。
★フリーランスが独自に身につける必要があるスキル
・営業スキル:仕事をとるための力、マーケティングやセールス能力
・本業スキル:貢献するための力、ライターなら執筆能力や調査能力
直接お金になるような仕事を続けると同時に、自分の価値を高めるための行動をすることが大切です。
そういった意味では、フリーランスは会社員以上に請け負う仕事量をキープする必要があるでしょう。
次の4つの過ごし方を、バランスよくスケジューリングすることをおすすめします。
- 大切なものを大切にする日(休む日)
- 自分の価値を高めるための休日(学ぶ日)
- 新しい挑戦をするための仕事日(新しい仕事をする日)
- 請け負った仕事をするための仕事日(収入源となるいつもの仕事をする日)
過ごし方④:幸福になるための活動をする
仕事をすること、お金を稼ぐことだけが人生のすべてではありません。
充実した人生だったと感じるためには、他にも目を向けるべきことがたくさんあります。
例.仕事以外の大切なこと
・自分のあり方や状態:疲労がたまっているからゆっくり休もう
・家族や友人との関係性:家族との思い出を作ろう
・強く惹かれる関心ごと:気になった飲食店に訪れよう
後悔することを見つけるには、10年後の未来を想像することが有効です。
「不幸を感じている10年後の自分」と「充実感を感じている10年後の自分」を比較することで、幸福になるためにすべき活動が見えてくるでしょう。
- 不幸を感じている10年後の自分:今と変わらずに仕事をしているのに後悔していることとは?
- 充実感を感じている10年後の自分:充実感を感じてる状態には何があり何がない?
ただし、「〇〇がなければ絶対に不幸になる」というものは存在しません。
そのような強迫観念がある場合は、その「〇〇」における核心となる期待や恐怖を言語化してみてください。
例.結婚できなければ不幸になる
・核心となる期待:結婚はステータスだ、子供さえいれば1人にならずに済む
・核心となる恐怖:孤独死が嫌だ、周りから白い目で見られる
過ごし方⑤:やりたいことリストを消化する
やりたいと感じたことをリスト化して、休日に消化するという過ごし方もあります。
リストの消化がサブ目標になるため、ただ漠然とだらだら休日を過ごすことがなくなります。
★やりたいことリストの項目
・やりたいこと:お金や時間をかけて体験したいこと
・気になっていること:やりたいとまでは言えないがやってみてもいいかもという体験
・やり残していること:気になっているのに先延ばしにしているタスク
フットワークが軽くなり、体験を多くできる人生になるというメリットがあります。
ただし、「リストを消化しなければいけない」という義務感が芽生え、だんだんと楽しむことから消化することに目的がすり替わることに注意が必要です。
- 本来の目的:やりたいと感じた心を大切にするための習慣
- 目的のすり替え:リストに書いたことは消化しなければならない義務感
行動することは大切ですが、そこで何を得たのかを見つめなおすことも同様に大切です。
やりたいことリストの消化に慣れてきたら、その体験を振り返るようにしてみましょう。
自分の喜びポイントやストレスポイントを見つけることで、自分に適した休み方を見つけられるようになります。
★やりたいことリストは大中小で分けるのがおすすめ
やりたいことのすべてが短時間で終わるわけではありません。
あらかじめリストを分類しておくことで、空き時間に合うやりたいことを簡単に見つけられるようになります。
・大:連休以上の休みが必要、計画を練る必要性あり、腰が重い
・中:丸1日の休日が必要
・小:半休あれば十分
フリーランスにおける完全休日の不利益と対策
フリーランスは休日をコントロールできますが、丸1日の休みを取ることはあまりおすすめできません。
ここでは、完全休日を取ることのデメリットとその対策についてお伝えしていきます。
不利益①:不安になる
フリーランスは将来が約束されておらず、自分でどう事業を回していくのかを考える必要があります。
常に頭の片隅には「そのうち稼げなくなるかも」という不安があり、立ち止まることに強い恐怖を感じるのです。
そんな状態で完全休日を取っても、不安が強くなるばかりでろくに休日を楽しめません。
むしろ休むことにより焦燥感が生じて、仕事のことばかりを考えてしまうでしょう。
★不安が強いときの行動
・頻繁にメールやSNSをチェックする
・新しい案件がないか仲介サイトをチェックする
・隙間時間にSNSの投稿内容や次の作業について考える
・家族と遊園地に来たのに事業をどう進めていくかばかり考える
この不安を軽減するには、休んでも大丈夫という安心感が重要になります。
朝がもっとも生産性が高いため、朝に少しでも作業に手を付けてから休むことで「やるべきことはやった」という安心感が芽生えます。
どうしても完全休日や連休が必要な場合は、前日までの仕事量を増やして休日分のタスクを終わらせることが有効です。
「あれだけ働いたんだから休んでよし!」と自分を納得させられるため、仕事を切り離して休日を過ごせるようになります。
不利益②:習慣が途切れる
フリーランスのもっとも辛いところは、強制力がほとんどないことです。
「会社に行けば働くしかない」という環境がないため、習慣が途切れると仕事量が減少してしまいます。
1日でも完全休日を取ると、せっかく身につけた8時間労働という習慣が簡単に失われてしまうのです。
★完全休日後の仕事量
・休日終盤:明日からまた大変な仕事をしなきゃ…嫌だな
・翌日の朝:パソコンの前に座りたくない、ゲームしようかな
・翌日の昼:なんか集中力がもたない、もう今日はここまででいいかな…
・翌日の夜:疲れた~、明日からもこれが続くのか…
会社員であれば強制的に仕事をしなければならず、簡単に習慣が戻ります。
しかしフリーランスは、再び自分の意志力と工夫で1から仕事ができる状態に戻らなければなりません。
元の仕事量をこなせる状態に戻るには3日以上かかることが多く、連休を取得した場合は2週間ほどかかるときもあります。
- 単休:習慣が戻りやすい
- 連休:特に年末年始休みは習慣が戻りづらい
この習慣を途切れないようにするには、少しでも仕事をしてから休むことが有効です。
「仕事をしない」という選択肢が生じなくなり、翌日からも小さな葛藤だけで済むようになります。
最低でも朝のルーティンだけは崩さないようにすることで、簡単に習慣を維持できるでしょう。
★働く習慣を維持するメリット
・仕事量が減少しない
・休日から仕事を開始するまでに生じるストレスが軽減される(サザエさん症候群の軽減)
不利益③:休みを渇望するようになる
私たちは「ラクな選択肢」を選ぶ傾向があります。
一度でも「ラク」を体験してしまうと、ラクを選べないことによるストレスから仕事がつらく感じるようになるのです。
★サボり癖
・サボり未経験者:平日は会社に行くのは当たり前、葛藤が生じない
・サボり経験者:平日だけど休もうかな、葛藤が生じる
休みを渇望するようになると、仕事へのやらされている感が強まり集中力と生産性が低下します。
「休みだけが自分の人生」と考えやすくなり、意欲が低下して仕事を楽しむことが難しくなるでしょう。
- 休みだけが自分の人生:義務感による仕事、仕事=苦行
- 仕事だけが自分の人生:休むことへの罪悪感
- 自分の人生には仕事も休みもある:仕事や休みに対する自己決定感が高い
休みを渇望しないためには、自宅でダラダラ過ごす休日を禁止することが有効です。
仕事と同等の負荷をかけることで「休み=ラク」とはならずに済み、仕事も休日もどちらも大切にできるようになります。
どれほどの負荷をかければよいか分からない場合は、まずは休日の計画を事前に立てそれを実施することから始めてみてください。
- × 今日は何をしてもよい。適当に過ごそう
- 〇 明日は何をしてもよい。どんな1日にするか計画を立てよう
例.休日に負荷をかける
・目標をもってゲームをする
・身体を癒すために温泉に訪れる
・脳疲労を回復するために森林浴をする
まとめ
フリーランスの休みの取得方法は、主に次の2つに分類されます。
- 締切までの予定を調整する:スケジュール管理によって休日を作る
- 仕事量そのものを調整する:クライアントに相談して休日を作る
クライアントに仕事量を調整してもらう場合は、できる限り早く伝えるようにしてください。
納期までに余裕があるならいくらでも手が打てるため、大きな減点にはならないはずです。
ただし、可能なら仕事を割り当てる前に、仕事量を減らしてもらいたい旨を伝えることをおすすめします。