塗装を塗るとき、
下塗り塗料が必要なことを知っている人は多いと思います。
では、下塗り塗料を使わないとどうなるのか、
あなたは知っていますか?
この記事では、
下塗り塗料の基本的な情報を紹介しています。
下塗り塗料の重要性を解説しているので、
これからペンキを塗る人の参考になれば、幸いです。
下塗り塗料ってなに?
下塗り塗料は、
塗装をする上で欠かせません。
以下では、下塗り塗料の説明と重要性を説明してきます。
下塗り塗料とは一番初めに塗る塗料
下塗り塗料とは、
一番最初に塗る塗料のことです。
塗料の種類は、
上塗り塗料とは異なるので、注意してください。
下塗り塗料には、
かならず下塗り専用の塗料を用意しましょう。
代表的な下塗り塗料の効果は、以下の通りです。
- 塗膜の耐久力を高める
- 塗料の密着力を高める
- 錆防止効果
- 速乾硬化
- クラック補修
下塗り塗料の種類によって異なりますが、
上記のような硬化が期待できるでしょう。
しかし、下塗り塗料の種類によって、
何の塗装に適しているのかが異なります。
下地や用途によって使い分けなければいけないので、
あなたの塗りたいものに適した下塗り塗料を探しましょう。
下塗り塗料を塗らないと塗膜がすぐに駄目になる
下塗り塗料を塗らないということは、
さまざまなデメリットを覚悟しなければいけません。
主なデメリットは、以下の通りです。
- 塗膜が剥がれやすい
- 塗膜の耐久度が落ちる
- 塗料を多く消費する
- 塗りムラが生じやすくなる
- 錆が発生しやすくなる
- クラックが消えない
- 乾きが遅くなる
以上が、主な下塗り塗料を使用しないことに対するデメリットです。
下塗り塗料を使用しないと、
あなたの費用負担も大きくなります。
なぜなら、下塗り塗料を塗れば、
上塗り塗料分の肉厚を付けることが可能だからです。
たとえば、塗膜の厚みが5mm必要だった場合。
上塗り塗料だけだったら、5mm塗るしかありません。
しかし、下塗り塗料を用いれば、
下塗り塗料で3mm、上塗り塗料で2mmと二層にできます。
下塗り塗料は、上塗り塗料よりも価格が安いため、
その分下塗り塗料を使ったほうが、金銭的にお得になるのです。
また、下塗り塗料を使ったほうが、
塗料自体の耐久度が高まり、塗料の寿命が長くなります。
その結果、次に塗り替えるまでの期間が長くなり、
その分だけメンテナンス費用を節約することができるでしょう。
このように、長期的に見ても短期的に見ても、
下塗り塗料を使わないことは、相当なデメリットがあります。
塗装をする場合は、塗替えも含めて、
かならず下塗り塗料を使うようにしてください。
下塗り塗料の注意点
下塗り塗料は、非常に優れている塗料ですが、
購入前に気をつけて欲しいことがあります。
それは、
「上塗り塗料に適した下塗り塗料を使用する」
ということです。
というのも、
下塗り塗料と上塗り塗料には、相性があります。
特に分かりやすいが、
水性なのか、溶剤なのかでしょう。
下塗り塗料によっては、
溶剤の上塗り塗料と相性が悪いものがあります。
相性を知らずに上塗り塗装をしてしまうと、
下塗り塗料が、上塗り塗料によって分離させられるかもしれません。
その結果、仕上がりが汚くなるだけではなく、
ケレンからやり直さなければいけなくなります。
そうならないためにも、かならず購入する下塗り塗料は、
上塗り塗料と相性が良いのかを確認してください。
カタログを見れば、そういったことが書かれていますが、
分からない場合は、上塗り塗料と同じ性質の下塗り塗料を購入するとよいでしょう。
例.
上塗り塗料が水性
→下塗り塗料も水性
上塗り塗料が溶剤
→下塗り塗料も溶剤
下塗り塗料の種類
下塗り塗料は大きく分けると、
以下の3種類に分類されます。
- シーラー
- プライマー
- フィラー
それぞれの下塗り塗料の効能を確認して、
下塗り塗料選びの参考にしてください。
シーラー
シーラーは、
液体状の下塗り塗料です。
吹きつけや内壁塗装の下塗りによく使われています。
シーラーの役割は、主に以下のふたつです。
- 塗料の密着力を高める
- 吸い込みムラを抑える
シーラーを塗れば、
このふたつの硬化が期待できます。
シーラーは、液体状のため使いやすいのですが、
丁寧に塗らないとダレになりやすいので、気をつけてください。
プライマー
プライマーは、
シーラーとほぼ同じ機能です。
シーラーと同様に、吸い込みムラ防止や、
プライマーは密着力を上げる、硬化が期待できます。
しかし、シーラーとは異なる点がひとつ。
それは、液体状の塗料だけではなく、
粘土が高い半液体状の塗料も販売されている点です。
肉厚を付けたいのなら、
粘土が高い塗料のプライマーがよいでしょう。
フィラー
フィラーは、外壁塗装の塗り替え時、
もっとも活躍する下塗り塗料です。
ドロドロした半液体の塗料で、
厚い塗膜を簡単に作ることができます。
厚い塗膜によって、塗膜の耐久力が上がるだけではなく、
クラックのような亀裂や穴を、目立たなくすることも可能です。
また、鎖骨ローラーを使えば、
パターン(模様)を付けることもできます。
とても便利な塗料ですので、
外壁やブロック塀を塗装するときは、
ぜひともフィーラーをお試しください。
おすすめの下塗り塗料
以下で紹介する内容は、
ぼくが職人時代のとき、使用していた下塗り塗料です。
下塗り塗料は、
メーカーによってさまざまな種類があります。
紹介する塗料は、性能も価格もそれなりですので、
下塗り塗料選びの参考になれば、幸いです。
鉄部に塗るなら「1液水性デクロ」
鉄部に塗るおすすめの下塗り塗料は、
「1液水性デクロ」です。
鉄部を塗る場合は、
錆止め塗料を選択する必要があります。
錆止め効果がある塗料を使わないと、
鉄部に錆が発生して、塗膜の寿命を縮めることにつなかるからです。
その点、「1液水性デクロ」なら、
錆止め効果が付与されているため、鉄部に適しているといえるでしょう。
また、水性なので、
屋内でも気軽に使えるのもポイントが高いです。
外壁に塗る場合は「ニッペ アンダーフィラー弾性エクセル」
外壁を塗るときにおすすめしたい下塗り塗料は、
「ニッペ アンダーフィラー弾性エクセル」です。
外壁を塗るのなら、
塗膜に厚みをつける必要があります。
厚みをつけることによって、
ちょっとした衝撃でも塗料が剥がれないようにするためです。
その点、「ニッペ アンダーフィラー弾性エクセル」なら、
粘土が高い塗料なので、簡単に厚みをつけられます。
また、クラックもきれいに消せるため、
仕上がりがすごくきれいになるのです。
おすすめする「ニッペ アンダーフィラー弾性エクセル」は、
水性塗料なので、臭いをほとんど発しません。
上塗りには、溶剤も水性も使えるので、
非常に便利な下塗り塗料といえるでしょう。
しかし、細かいパターンがあったり、打ちっぱなしの壁に塗るときは、
「水性カチオンシーラー」を使用することをおすすめします。
「ニッペ アンダーフィラーS」では、パターンを消したり、
打ちっぱなしの壁に色がつけてしまったりする恐れがあるからです。
ベニヤ天井やボードに塗るなら「ニッペ・シミ止めシーラー」
ベニヤ天井やボードを塗装するなら、
「ニッペ・シミ止めシーラー」がおすすめです。
ベニヤ天井やボードでもっとも気になるのは、
吸い込みムラとヤニでしょう。
これらを抑えなければ、
いくら上塗り塗料を塗っても、きれいな仕上がりになりません。
その点、「ニッペ・シミ止めシーラー」なら、
ヤニ・シミを抑えることができます。
タバコのひどいヤニも抑えることができるので、
喫煙室を塗り替えるときも、おすすめです。
ちなみに、「ニッペ・シミ止めシーラー」には、
水性と溶剤の2種類があります。
上塗り塗料と同じ種類のものを、
選ぶようにしましょう。
例.
上塗り塗料が水性
→下塗り塗料も水性
上塗り塗料が溶剤
→下塗り塗料も溶剤
床を塗る場合は「ニッペ クリンカラーWエポ速乾プライマー」
床を塗る場合は、
「ニッペ クリンカラーWエポ速乾プライマー」がおすすめです。
通常、床を塗るときは、
シーラーやプライマーを使用します。
しかし、通常のシーラーやプライマーでは、
速乾性能が低い可能性があるでしょう。
速乾性能が低いと、
完工するまでの時間が長引きます。
床は非常に乾きにくいので、
できる限り速乾性能が高い下塗り塗料を使うようにしてください。
その点、「ニッペ クリンカラーWエポ速乾プライマー」なら、
速乾性能が非常に優れています。
速乾性のうに優れているので、作業時間を大幅に短縮でき、
仕上げまでの時間を縮められるのです。
その結果、1日で床塗装を終えることも可能なので、
次の日からは、塗装した部屋に出入りすることができるでしょう。
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まとめ
- 下塗り塗料は、塗膜の密着性を高めるほか、さび止めなどさまざまな効果がある
- 下塗り塗料を塗らないと、衝撃に弱くなり、上塗り塗料のパフォーマンスが落ちる
- 下塗り塗料は「シーラー」「プライマー」「フィラー」の3種類ある
- 用途や上塗り塗料に適した下塗り塗料を選ぶ必要がある
自分で塗装する前に塗替え相場を確認しよう
新規で塗装する場合も、塗り替える場合も、
下塗り塗料は絶対に必要です。
下塗り塗料を購入すると、費用が膨らむと考えがちですが、
短期的にも長期的にも工費を抑えられます。
下塗り塗料を使わないことに対するデメリットがあっても、
下塗り塗料を使うことに対するデメリットはありません。
下塗り塗料の使用は、メリットしかないので、
塗装をするのなら、かならず下塗り塗料を購入してください。
ちなみに、自分で塗装をするときは、
事前に塗装の相場を把握することをおすすめします。
塗装の相場を把握しておくことで、
業者に依頼するのとどちらがお得かが分かるためです。
壁、天井や床の塗装は、
時間がかかるだけではなく、危険も伴います。
「自分が塗装するのと業者に依頼するのでは、
金額以外を含めてどちらがお得か」
を検討するようにしてください。
もし、趣味として塗装をするのではないのなら、
費用によっては、業者に依頼することも検討するとよいでしょう。
相場を把握するには、
「リショップナビ」で一括見積りを依頼することをおすすめします。
「リショップナビ」なら、複数業者に見積り依頼ができるので、
もっとも安価な業者を探すことが可能です。
以上で、「【下塗り塗料】塗装の必需品って知ってた!?種類とおすすめ塗料を紹介!」をおわります。
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