塗装屋は、資格がなくても営業できることを知っていますか?
しかし、資格がないと一定規模以上の工事を請け負うことができなかったり、作業の幅が狭まったりと、強みのない塗装屋になってしまうのです。
そこで今回は、塗装屋が活用しやすい資格を紹介しますので、参考にしてください。
塗装職人の資格について
塗装屋を営む・働く場合、資格は必要ありません。
しかし、塗装屋に関する資格はたくさんあるのです。
それらは果たして必要なのでしょうか?
また、いったい何の資格を持っておいたら有利になるのでしょうか?
塗装職人に資格は必要か?
塗装行を営む場合、資格がなくとも営業することができます。
ですので、誰かの会社で働く場合も、これといった資格がなくても働けるのです。
しかし、塗装行に関係する資格はたくさんあります。
特に有名なのは、塗装技能士でしょう。
1級塗装技能士は、一定の実力を証明する資格で、お客さんの信用にもつながるものです。
これを有していると、営業に有利ということで、社員全員に受験させる会社も存在します。
技術的なもの以外には、ある一定以上の規模の工事をする場合に必要となる資格や、塗料を所持するのに必要な資格などがあります。
どの規模の、どの種類の仕事をするのかによって、取得する資格を考えるとよいでしょう。
是非とっておきたい資格とは?
塗装業は資格がなくても営業することができますが、資格があることによって、行うことができる作業が増えます。
できることが増えれば、それだけ仕事も増えますし、収入も増えることに繫がるでしょう。
独立して大きな収入を得たいと考えているのでしたら、確実に必要な資格もいくつかあります。
会社の規模を大きくしたいのなら、是非とっておきたい資格を5つ紹介します。
1.塗装技能士1級
2.有機溶剤作業主任者
3.安全衛生管理者
4.危険物
5.施工管理技士2級
塗装屋に関わる資格一覧
塗装業に関する資格は数多くあります。
これから紹介するのは、その中でも重要性の高い資格です。
これらの資格すべて必要というわけではありませんが、どれも取得しておきたいものですので、参考にしてください。
塗装技能士
塗装技能士とは、塗装の技術を証明する国家資格のひとつです。
1級から3級まであり、実務経験年数によって受験資格を与えられます。
試験内容は、「木工塗装作業」「建築塗装作業」「金属塗装作業」「噴霧塗装作業」「鋼橋塗装作業」です。
特に1級塗装技能士は、塗装業の資格の中でも重宝されています。
所持していると営業に有効であったり、昇給してもらえたりと、なにかと便利なのです。
受験対策をすれば、そこまで取得難易度の高い資格ではありませんので、是非挑戦してみてください。
有機溶剤作業主任者
有機溶剤作業主任者とは、有機溶剤の使用の監督をする技術を証明する国家資格のひとつです。
有機溶剤を使用する上で、危険のないように、安全な使用の指導をします。
シンナーやラッカーを使う塗装業はもちろん、クリーニング屋、工場など、幅広い職場で必要となる資格です。
2日間の講習と、その後の筆記テストで合格点をとると、資格を取得することができます。
かなり簡単に取得ができますが、有機溶剤の使用に関する重要な知識を学びますので、取得しておくことをおすすめします。
職長・安全衛生責任者
職長・安全衛生責任者とは、職長を務める人が受けなければいけない教育(講習)です。
職長・安全衛生責任者は作業を安全に行うためのリスクアセスメントを学ぶことができます。
他にも、教育の方法や、異常時の対処の方法など、ここで学べることはとても重要です。
2日間の講習を受けるだけでよいので、とても簡単に取得することができます。
職長になるためには欠かせないことですので、必要なら講習を受けるようにしましょう。
危険物取扱者
危険物取扱者とは、危険物を取り扱ったり、管理するために必要な国家資格のひとつです。
危険物取扱者の資格は複数の種類があるのですが、塗装業で必要となる資格は、「乙種第4類危険物取扱者」になります。
乙種第4類危険物取扱者は、ガソリンやエタノールなどの溶剤塗料の原料となるものを管理するために必要な資格です。
これを所持していないと大量の塗料を保管することができませんので、塗装業を営むのでしたら、かならず必要になります。
乙種第4類は受験者数が多く、試験は毎週行われていますが、合格率は3割ととても少ないです。
理系科目が苦手だという人は、取得に苦労すると思いますので、早い段階から勉強しておきましょう。
高所作業車運転技能
高所作業車運転技能とは、高所作業者を扱うために必要な資格です。
高所を塗る場面というのは、比較的多く、この資格の有無で仕事の量も左右します。
特に、建設業者の下請けとして働く場合は、高所作業車運転技能の資格を持っているだけでも重宝されるので、できれば資格を取得しておくことをおすすめします。
試験は、筆記と実技を行い、一定の点数をとると合格になります。
比較的短時間で資格を取得することができますので、ぜひ挑戦してください。
中型自動車免許
中型自動車免許とは、車両総重量7,500 kg以上11,000 kg未満、最大積載量4,500 kg以上6,500 kg未満の車両を扱うのに必要な資格です。
基本的に、今の塗装屋は中型自動車を扱いません。
普通自動車で十分でしょう。
しかし、高所作業車に関しては、中型自動車に区分されるサイズである傾向が強いのです。
もし高所作業車の資格を取得しようと考えているのでしたら、中型自動車免許も取得しておくことをおすすめします。
2級建築施工管理技士
2級建築施工管理技士とは、営業所ごとに置く専任の技術者並びに建設工事の現場に置く「主任技術者」になるための資格です。
一定金額以下の工事(小規模工事)には、主任技術者を設置する必要があるので、中規模以上の工事を請け負う場合に必要になります。
2級建築施工管理技士は、難易度が高く、大学を卒業していない場合は、実務経験が8年以上必要です。
そのため、所持している人は少なく、持っているだけで何かと有利になる資格になります。
今後、独立して大きな仕事をたくさんこなそうと思っているのなら、所持しておきたい資格です。
塗装業に必要なのは2級施工管理技士の「仕上げ」になりますので、間違えないようにしましょう。
足場の組立て等作業主任者
足場の組立て等作業主任者とは、5m以上の構造の足場を組立て・解体する場合に必要となる国家資格です。
外壁工事でよく使う足場以外にも、ローリングタワーや脚立足場の組立て・解体にも必要になります。
そのため、建築業界に関わる多くの人にとっては必要な資格となるでしょう。
実技はなく、学科のみですので、可能なら講習を受けておくことをおすすめします。
建設業の許可
建設業の許可を取得していないと、「軽微な建設工事」しか請け負うことができません。
ですので、工事一式が1500万円以上もしくは、あなたが出す請求書の額が500万以上の場合に必要な資格となります。
建設業の許可は、「特定建設業の許可」「一般建設業の許可」の2種類あり、
発注者から直接請け負った1件の工事代金が、4,000万円(建築工事業の場合は6,000万円)以上となる下請契約を締結する場合は「特定建設業の許可」が必要です。
その規模より小さい工事を行う場合は、「一般建設業の許可」で十分でしょう。
「建設業の許可」は、非常に手続きが面倒くさく、多くの書類を用意しなければなりません。
しかし、それなりの規模の仕事を請け負う際には必要になりますので、条件を満たせたのなら、手続きをして「建設業の許可」を取得をするようにしましょう。
※参考→http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.html
さいごに
いかがでしたでしょうか?
塗装業を行うとき、資格がなくても営業することは可能です。
しかし、一定以上の規模の工事を請け負うときは、必要となる資格があることを覚えておきましょう。
また、有機溶剤作業主任者や危険物取扱者は早いうちに所持しておくことをおすすめします。
以上で一覧|塗装屋の資格ってなにがある?資格を取って強みを作ろう!をおわります。